借金に苦しんでいる人にとって、過払い金請求は強い味方になるかもしれません。しかし、そもそも過払い金ってなんなのか? 仕組みがよく分からないという人も多いはず。
この記事では、過払い金請求の基本的な仕組みから、実際の請求方法、注意点について解説します。過払い金請求で借金の悩みを解決するヒントが見つかるかもしれません。ぜひ、最後までチェックしてみてください。
国が認めた「債務整理」という手続きを活用すれば、月々の返済額を減らしたり、日々の取り立てを止めたりすることができます。手続きはカンタンなので、まずは債務整理に強い専門家に無料相談してみましょう。
過払い金って何?その基本を押さえよう
過払い金という言葉は聞いたことがあっても、一体何なのか、どんなときに請求できるのか分からない人も多いはず。ここでは、過払い金とは何か、発生の仕組みやメリットについて詳しくご説明します。過払い金について理解すれば、余分に支払ったお金を取り戻せるかもしれません。
過払い金って何のこと?
過払い金とは、利息制限法の上限を超えて支払った余分なお金のことです。2010年6月17日以前にカード会社などから借り入れを行った方は、過払い金が発生している可能性があります。
法改正以前は多くの貸金業者が法律の範囲を超えた「グレーゾーン金利」を設定していたため、余分に利息を支払わされていた人がたくさんいます。過払い金は、払いすぎた利息を貸金業者に請求し、返還してもらうことができる権利として認められたものです。過去の借入金が対象となるため、自身の借金状況を見直すことで、想像以上のお金が戻ってくる可能性があります。
どうして過払い金が発生するの?
お金を貸す際には「出資法」と「利息制限法」という2つの法律によって金利が規制されています。それぞれ利息の上限に違いがあり、利息制限法の上限金利は15.0%~20.0%、出資法の上限29.2%となっています。法改正以前は、この2つの金利の間の部分は、いわゆる「グレーゾーン金利」にあたり、法律上は無効だけれど、刑事罰の対象にはならないという状態になっていました。
しかし、借金の負担が大きくなり、多重債務者が社会問題になったため貸金業法と出資法の改正が行われることに。2010年6月18日以降は出資法の上限金利も20.0%に引き下げられましたが、それ以前にグレーゾーン金利で利息を支払っていた人は、差額分が過払い金として発生しているというわけです。
過払い金請求のメリットって?
過払い金請求の最大のメリットは、払い過ぎた利息が返ってくる点です。借金返済に苦しんでいる人はこの返還金を活用することで、現在抱えている借金を減額できる可能性が生まれます。過払い金が多額な場合は、借金を全額返済し、ゼロの状態にすることもできるんです。ここでは、過払い金請求のメリットについて詳しく見ていきましょう。
借金がゼロになる
過払い金請求を行うと、借り入れ状況によっては借金が全て免除される場合もあります。受け取った過払い金は、借金返済にあてたり生活費にあてたり自由に使うことができます。完済している場合には信用情報に登録される恐れもないため、過払い金請求をするメリットは大きいといえるでしょう。
将来的な借金リスクを軽減
過払い金が返還されると、借金に充当できるため新たな借り入れをしなくても生活できる可能性が高まります。返済に苦しんだ経験を活かし、高金利を警戒する意識が芽生えます。新しい借り入れにも慎重になり、同じ過ちを繰り返さないように気を付ける人も増えるでしょう。
このように、過払い金請求はお金の返還以上のメリットがあります。返還される金額が大きいほど、経済的な負担が軽減され、生活が楽になります。過払い金請求の際は、専門家のサポートを受けて迅速に手続きを進めることが大切です。
過払い金請求のやり方
いざ過払い金請求をしよう!と思っても、何から始めていいのかわからない人も多いはずです。ここでは、具体的な手続きや過払い金の計算方法、実際に貸金業者に対してどのような請求を行うのか詳しく解説します。
必要書類を準備
過払い金請求の第一歩は、必要な書類を準備することです。
主に必要となるのは、過去の取引明細書、引き直し計算書、そして過払い金請求通知書の3点です。その他にも、借り入れや返済を証明する明細書や返済時の振込票、借り入れ当初の契約書などがあると役立ちます。
過去の取引履歴は手元に残っている可能性もありますが、正確な明細を入手するためには貸金業者に開示請求を行った方が良いでしょう。過払い金請求通知は、貸金業者に過払い金の請求を命じる書類です。過払い金請求の根拠となる正式な書類で、インターネットでダウンロードすれば簡単に作成できます。
引き直し計算書の作成も必要です。引き直し計算書は、利息制限法に基づいて再計算し、払いすぎた利息との差額を出すことですが、自分で作成すると間違えてしまう可能性もあるため、弁護士や司法書士などの専門家に依頼したほうが安心です。
引き直し計算ってどうやるの?
引き直し計算は自分で行うこともできますが、計算方法が複雑になるためツールなどを使うのがおすすめです。全ての取引履歴を取得し、返済日や借入金額、利率など細かい情報を把握しましょう。
計算は利息制限法に基づいて行います。エクセルのテンプレートや専用の計算ソフトを使用し、必要事項を入力していきましょう。全ての取引でこの作業を実施し、最終的に過払い金を算出します。引き直し計算は専門知識が必要なため、司法書士や弁護士に依頼すれば計算ミスや不備を避けることができます。
貸金業者に請求する手続き
必要書類を整え、引き直し計算を完了したら、いよいよ実際に貸金業者に対して過払い金を請求する段階に進みます。この手続きは、過払い金請求通知書を金融業者に送ることから始めましょう。書面には、必要な情報を明記し、過払い金の返還を求める旨を記載しておきます。
過払い金の返還請求書を送ったら、貸金業者との交渉がスタートします。通知を受け取った貸金業者は一定期間内に返還金額を確認し、債務者に返還しなければいけません。返還合意が成立するまでには数週間から数ヶ月かかることも。
もし、貸金業者が応じない場合や交渉内容に納得できない場合は、訴訟を検討することになります。訴訟を起こせば裁判所が公正な判断を下し、過払い金返還の正当性を確保できますが、必要書類や事前準備に時間がかかることも。訴訟の際も、専門家に依頼すればスムーズに手続きを進めることができるでしょう。
過払い金請求の注意点
過払い金請求には魅力的なメリットがありますが、同時に注意すべき点も存在します。メリットだけを見て後から後悔しないように、注意点についてもしっかり把握しておきましょう。
ブラックリストに載る可能性
過払い金請求を行うと、信用情報機関に事故情報として登録されるリスクがあります。この「事故情報」は一般的にブラックリストと呼ばれ、一定期間新たな借入れが難しくなる可能性も。特に借金を返済中の方は注意が必要です。
すでに借金を完済している場合は、過払い金請求を行っても信用情報に影響は及びません。
自身の現状に合わせて検討しましょう。
また、過払い金請求をした貸金業者からは今後借り入れができなくなる可能性が高まります。過払い金を請求したことは社内情報に記録されるため、今後借金を検討している方は注意が必要です。過払い金を回収できればお金に余裕が生まれて借金の必要がなくなるかもしれません。どんな影響があるのか、事前に専門家と相談することが大切です。
時効に気をつけよう
過払い金請求には時効が存在し、完済日から10年が経過すると請求権が消滅します。これを過ぎると、いかに多額の過払い金があっても取り戻すことは難しくなります。過払い金が発生する可能性がある方は、早急に確認することが大切です。
専門家の力を借りれば、過払い金の回収をスムーズに進めることができます。時効を避けるためにも、早めに行動を起こしましょう。
貸金業者が倒産したらどうなる?
過払い金請求は、相手の貸金業者が倒産したら手続きができなくなります。ただし、法的整理の手続きを取れば回収できる可能性もあります。このようなケースでは、民事再生手続きや破産手続きに参加すれば一定の割合で過払い金を回収できるかもしれません。その代わり全額回収できる確率は低く、手続きが複雑になるというデメリットも。
もし貸金業者が倒産している場合は、専門家への相談をおすすめします。倒産手続きに詳しい司法書士や弁護士などの専門家であれば最適な行動を提案してくれますし、他の解決手段を模索することも可能でしょう。
よくある質問に答えます
過払い金請求に関する疑問や不安は誰しも感じるものです。特に、自分でも手続きが可能かどうか、費用はどれくらいかかるのか、家族に知られることなく進められるのかなどは事前に把握しておきたいですよね。よくある質問をまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
過払い金請求は自分でもできる?
過払い金請求は自分でも行うことができますが、手続きや計算が複雑なため、専門家に依頼する方がスムーズです。自分で行う場合、まず取引履歴を取り寄せ、過払い金の計算を行う必要があります。計算方法が間違っていると、正確な金額を算出できません。
自分で過払い金請求を行うメリットは、費用を抑えることができる点ですが、手続きが煩雑であり、特に大手貸金業者との交渉は専門知識が必要です。素人では貸金業者に対する説得力が欠ける場合も多いです。過払い金請求をスムーズに進めるためには、専門家への相談をおすすめします。
過払い金請求にかかる費用は?
過払い金請求にかかる費用は、弁護士や司法書士に依頼する場合、成功報酬として回収額の一部を支払うことが一般的。具体的な費用は依頼する事務所によって異なりますが、回収額の20%~25%程度が相場です。
相談料や着手金なしで対応している事務所もあるので、費用を抑えたい場合は事務所選びが大切です。
過払い金の調査や計算も無料で、過払い金が発生しない場合は費用がかからないところを選ぶようにしましょう。
過払い金請求をすると家族に知られる?
過払い金請求を行う際、家族に知られることなく進めたいという方も多いでしょう。司法書士や弁護士に依頼すれば貸金業者とのやりとりを代行してくれるため、基本的に家族に知られることなく過払い金請求を行うことが可能です。自宅に書類が届いたり、電話がかかってくることもありません。
それでも心配な方は、事前に依頼する専門家に家族に知られないようにするための対応について詳しく相談すると良いでしょう。
まとめ
過払い金請求を行えば、過去の高金利借り入れによる払いすぎた利息を取り戻すことができます。ただし手続きが複雑なので、専門家に依頼するのがおすすめです。
過払い金請求や借金に悩んでいる方は、司法書士や弁護士に相談してみてください。解決に向けて迅速な対応を取ってくれるから、安心してお任せできますよ。
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