借金に悩む人にとって、「借金減額診断」はまるで特効薬か何かに見えるかもしれません。しかし、その裏側には知っておくべき「ある重要な事実」が隠れていることもあるのです。
今回は借金減額診断サービスの実態から、広告に潜む罠、安全に利用するポイントまで、徹底的に解説します。
国が認めた「債務整理」という手続きを活用すれば、月々の返済額を減らしたり、日々の取り立てを止めたりすることができます。手続きはカンタンなので、まずは債務整理に強い専門家に無料相談してみましょう。
借金減額診断サービスの実態とは?
「借金減額診断サービス」。耳当たりの良い言葉の裏側にある真実を、まずは紐解いていきましょう。
借金減額診断の仕組み
借金減額診断は最近どこにでも広告が出ていますから、ネット上で簡単に利用できます。借金の総額や返済状況などの基本情報を入力すると、おおよその減額可能額が出てきます。
そして多くの場合、弁護士事務所や司法書士事務所が提供していることもポイントです。債務整理のプロが、入力された情報をもとに概算の減額可能額を出すわけです。
ただし、注意点があります。入力する情報はあくまで基本的なものなので、細かな状況まで反映されているわけではありません。つまり、診断結果は「参考値」程度だと考えておく必要があります。ほぼ大手消費者金融が出している「3秒お借入診断」くらいの効力しかないと思っていただいてよいでしょう。
なぜ無料なのか
「無料で診断してくれるなんて、親切だな」と思った方も多いでしょう。しかし世の中に完全な「タダ」はありません。
無料診断の本当の目的は、顧客獲得のための集客ツールとして機能することです。診断を受けた人に実際の債務整理を依頼してもらうことが最終的な狙いなのです。
言い換えれば、無料診断は「お試し」みたいなものであり、本当のサービス、つまりお金を払う債務整理サービスにつなげるための入り口として使われているわけです。
診断結果はどこまで信頼できる?
「診断結果の信頼性」。大事なポイントです。
はっきり言ってしまえば、診断結果はあくまで限られた情報に基づく大まかな数字に過ぎません。実際の減額額や、そもそも減額可能なのか?という点で事実と異なる可能性も否定できません。
正確な診断をするには当然、詳しい情報と専門家による細かい分析が必要です。借金の内訳、返済状況、収入状況、資産状況(住宅ローンの有無)など、様々な要素が減額可能額や減額可否そのものに影響します。
仮に、こうした簡単な情報入力だけで正確な診断ができるなら、弁護士や司法書士の存在意義がなくなってしまいます。
借金減額診断の広告に隠された3つの罠
借金減額診断の広告。パッと見は希望に満ちたメッセージに見えますが、気をつけるべきポイントがいくつも隠れています。
特に重要な3項目について、詳しく見ていきましょう。
①高額な手数料
「借金が大幅に減額できる!」「借金持ち全員見て!」。魅力的な言葉に惹かれて相談したものの、想像以上に高い手数料を請求されるケースが近年少なくありません。
債務整理の着手金や報酬金が、予想を遥かに上回る金額になることも事実上あり、特に注意が必要なのが過払い金返還請求の場合です。
過払い金返還請求はいわゆる「グレーゾーン金利」で払い過ぎた利息を取り戻す手続きですが、中には回収額の半分以上を手数料として請求する事務所もあるのです。
例えば、100万円の過払い金が見つかっても、手元に残るのは50万円以下ということになります。そもそも過払い金請求は本記事公開現在、消滅時効によってほぼ存在せず、実際には過払い金関係で相談しているのに任意整理や自己破産といった債務整理に誘導されるケースが多くなっていると見て間違いありません。
②不適切な債務整理方法を勧められる可能性
大前提として借金問題の解決方法は人それぞれであり、個人の状況によって最適な方法が違います。
しかし中には依頼者の状況をよく考えずに、事務所にとって都合の良い方法を勧めるケースがあることは懸念点のひとつです。例えば実際には自己破産が最適な場合でも、手数料の高い任意整理を勧められることがあります。
これは自己破産の場合、裁判所に払う費用以外の報酬は基本的にもらえません。一方、任意整理の場合は高い報酬をもらえる可能性があるので、事務所側にとっては魅力的な選択肢となりうる、という話も隠れています。
③個人情報の悪用リスク
借金減額診断を利用する時、様々な個人情報を入力することになります。そして、その情報がちゃんと管理されているとは限りません。
最悪の場合、入力した個人情報が他の勧誘に転用されるケースもあります。その結果、しつこい勧誘電話やメールに悩まされることになるかもしれません。
借金で悩んでる状況で、さらに迷惑な勧誘に悩まされるのは精神的にも大変ですから、個人情報の取り扱いには十分な注意が必要です。
借金減額診断を安全に利用するポイント
ここまで借金減額診断の罠について説明してきましたが、うまく使えば役立つツールにもなります。ここからは、借金減額診断を安全に利用するためのポイントを紹介します。
信頼できる事務所のシミュレーターを使う
まず大切なのは、信頼できる事務所が提供するシミュレーターを使うことです。
信頼性を判断する基準としては、日本弁護士連合会や日本司法書士会連合会に所属しているかどうかが挙げられます。
こうした団体に所属している事務所は団体によるチェック機能も(多少なり)ありますので、ある程度の倫理基準を満たしていると考えられます。
個人情報を守る
個人情報を守るのも大切なポイントです。できれば、名前を出さずに利用できるサービスを選びましょう。また、入力する情報は必要最小限に抑えることをお勧めします。
例えば、借金総額や返済状況など、診断に絶対必要な情報以外は入力しないようにしましょう。電話番号やメールアドレスなど、個人を特定できる情報の入力はなるべく避けた方が良いケースもあります。
公的機関の無料相談窓口も活用しよう
借金減額診断以外にも、公的機関が提供する無料相談窓口を活用することをお勧めします。例えば、法テラスや各地の消費生活センターでは、借金問題に関する無料相談を受け付けています。
また、金融庁の多重債務相談窓口も利用可能です。公的機関は営利目的ではないので、より中立的な立場からアドバイスをもらえる可能性が高いのです。
いくつかの窓口を利用して、いろんな意見を聞くことで、より適切な解決方法を見つけられる可能性が高まります。
借金減額診断を利用するメリット
ここまで借金減額診断の注意点を中心に説明してきましたが、うまく使えば役立つツールにもなります。ここからは、借金減額診断を利用するメリットについて詳しく見ていきましょう。
自分の借金状況を客観的に把握できる
借金減額診断の一番のメリットは、自分の借金状況を客観的に把握できる点です。借金の全体像を把握し、返済の見通しを立てるきっかけになるのです。
多くの人は、借金の総額や返済状況を正確に把握していないものです。減額診断を利用することで、自分の状況を数字で確認できます。今後の対策を考える上で非常に重要な第一歩と言えるでしょう。
また、診断結果を見ることで、債務整理の必要性を判断する材料としても活用できます。返済が可能か、それとも法的な手続きが必要かを考える際の目安になるわけです。
専門家へ相談するハードルが下がる
借金問題は大変デリケートな問題で、多くの人が「誰にも相談できない」と悩んでいるのが現状です。そんな中「無料」で診断を受けられるサービスは、専門家への相談に対する心理的なハードルを下げる効果があるでしょう。よって、借金問題解決への第一歩として機能する可能性は十分にあるのです。
「誰にも相談できない」という状況から一歩踏み出す。その意味で、借金減額診断は非常に重要な役割を果たしていると言えるでしょう。
複数の減額診断を比較できる
複数の診断結果を比べることで、各事務所の対応の違いを知ることができます。例えば、ある事務所はAという方法を勧め、別の事務所はBという方法を勧めるかもしれません。こうした違いを知ることで、より多角的な視点で自分の状況を分析できるようになります。
また、各事業者の対応の違いを知ることは、信頼できる事業者選びにも役立ちます。丁寧な説明をしてくれる事務所、具体的なアドバイスをくれる事務所など、対応の良い事務所を見つけることができるでしょう。
まとめ
借金減額診断は確かに魅力的なサービスですが、その裏には知っておくべき重要な事実が隠れています。
高額な手数料、不適切な債務整理方法の勧誘、個人情報の悪用リスクなど、気をつけるべき点は少なくありません。
反面、うまく利用すれば、借金状況の客観的な把握や専門家への相談のきっかけとして、非常に役立つツールにもなります。信頼できる事務所のサービスを選び、個人情報の取り扱いに注意しながら利用することが大切です。
また、当サイトで紹介している借金関係に強い司法書士・弁護士事務所は無料相談に対応しているところもあります。こうした事務所に相談する方が結果的に早く事が進むケースもありますので、一度事務所リストに目を通しておきましょう。
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