誰でも、銀行から電話がかかってくるとドキッとするのではないでしょうか。突然の連絡に「何か問題が起きたのかな」と心配になるものです。
銀行からの連絡は、預金残高の確認から資産運用の提案まで、連絡の目的はさまざまです。中には投資信託など、資産運用や住宅ローンの提案といった営業目的の電話もあります。
一方で、カードの不正利用が疑われる場合など、緊急性の高い連絡もあるため、内容は必ず確認しなければなりません。本記事では、銀行から電話が来る理由と対応をパターン別に解説するのでぜひ参考にしてください。
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銀行からの電話にはどんな理由があるのか
銀行からの電話連絡は、一般的なものから緊急性のあるものまで様々です。以下では、銀行からかかってくる電話の主な理由について3つ解説します。
事務手続き関連の電話
銀行からの電話で最も多いのは、提出書類の確認など事務手続き関連の電話です。住所変更の届出や口座開設時の書類に、記入漏れや押印忘れがあった場合には、確認の電話がかかってきます。銀行は本人確認を重視しているので、書類の細かい部分まで丁寧に確認することが多いです。よって、マイナンバーの記載がない場合や、提示された身分証明書の有効期限が切れている場合も、銀行から連絡が入ることがあります。
また、デビット機能付きのキャッシュカードを持っている場合、更新時期が近づいた際に電話が来ることがあります。デビット機能付きキャッシュカードの更新は、銀行によっても異なりますが、一般的には2ヶ月前に手続きすることが多くなっています。カードの期限切れに関する電話は大切なものなので、しっかりと対応することをおすすめします。
セールス目的の電話について
銀行に一定額以上の預金を持っている方には、資産運用の提案を目的とした電話がかかってくることがあります。現在は金利が低い状況が続いているため、定期預金だけでなく投資信託などの金融商品のセールスも多いのが実情です。
また、住宅を購入予定の方や、まとまったお金が必要な方に向けて、住宅ローンやカードローンの提案もあります。ただし、こうした営業電話には、すぐに答える必要はありません。その場で解答するのではなく、じっくりと検討してから返事をしましょう。
緊急性の高い連絡の場合
銀行から緊急の電話がかかってくる理由として、顧客の大切な資産を守るための連絡があります。普段と異なる大きな金額の引き出しや、見知らぬ口座への多額の振り込みがあった場合には、確認の連絡が入ることが多いです。昨今はネットバンキングの不正利用も増えているため、少しでも不明な取引を見つけた場合には、すぐに電話連絡があるでしょう。
また、住宅ローンなどの返済が遅れている場合にも電話がかかってきます。支払いの遅れは延滞金が発生するだけでなく、信用情報機関に事故情報が残ってしまう可能性もあるため注意が必要です。返済の遅れだけでなく、変動金利型の住宅ローンを利用している方には、金利の見直し時期が近づいた際に重要なお知らせが届くことが多いです。
その他にも、キャッシュカードの暗証番号を続けて間違えた場合にも確認の電話がかかってくることがあります。ロックの解除方法については銀行によっても異なりますが、基本的に
暗証番号を3回以上間違えると、カードが一時的に使用できなくなるため注意しましょう。
銀行からの電話はどう対応すべきか
銀行から電話がかかって来た場合、どのように対応するのが正解なのでしょうか。
近年は銀行員を装った詐欺事件も多発しているため、まずは本当に取引している銀行からの電話かどうかを見極めることが大切です。
以下では、銀行からの電話に対応する際のポイントについて解説します。
電話番号の確認方法
銀行を名乗る電話を受けた際は、着信番号をインターネット検索にかけるなどし、正規の店舗からの問い合わせかどうかを確認するのが重要です。
ただし、最近は巧妙な詐欺が増えているため、「不備の関係で一時的に電話番号が変わっている」など、様々な理由で騙してくるケースも多いです。必ず複数の方法で確認することをおすすめします。
電話番号の確認をする際は、銀行の公式ホームページで公開されている連絡先で確認するのも有効な方法です。
インターネットで検索して出てきた結果だけを鵜呑みにするのではなく、必ず銀行の公式サイトで確認するようにしましょう。
少しでも不審に感じた場合は、いったん電話を切って銀行窓口で直接確認してください。大きな金額の取引や急を要する手続きを求められた場合は、特に要注意です。
折り返し電話のポイント
銀行に折り返しの電話をする際は、最初に「先ほど銀行から連絡をいただいた○○です」と、自分の名前と着信があった旨を伝えましょう。
ただし、個人情報の取り扱いには十分注意してください。銀行から電話でキャッシュカードの暗証番号やパスワードを聞くことは決してありません。そのような要求があった場合は、真っ先に詐欺の可能性を疑ってください。
また、口座番号や生年月日など、基本的な確認はありますが、それ以上の重要な個人情報を求められた場合は答えないようにしましょう。
折り返しの電話中は、話した内容を必ずメモを取り、重要な点は復唱して、認識に違いがないか確かめましょう。通話の日時や担当者名も記録しておくと、万が一のトラブル防止にもなります。
セールスお断りの方法
銀行からの営業電話を断る場合は、「検討させていただきます」といったあいまいな返事は避けましょう。曖昧な返答をすると、再度の営業電話の機会を作ってしまいます。
代わりに「申し訳ありませんが、現在は検討する予定がございません」など、はっきりとした言葉で断ることをおすすめします。
今後、セールスの電話を希望しない場合は、その旨をはっきり伝えましょう。希望しないと伝えることで営業電話はなくなりますが、取引に関する重要なお知らせや事務手続きの連絡は、これまで通り届くので安心です。
放置してはいけない電話の内容とは
銀行からの電話は、単なるセールスだけと判断せず、内容をしっかりと確かめる必要があります。放っておくと不利益を被る可能性のある連絡もあるため、以下では放置すべきではない銀行からの電話内容について解説します。
ローン返済関連の場合
ローンの支払いが遅れた場合は、早めの対応が重要です。支払いが遅れすぎると信用情報機関に事故情報が残り、将来的な借入れに影響を及ぼす可能性があるためです。
収入が減少したなど、ローンの支払いが遅れてしまった理由があるのであれば、早めに銀行に相談することで、支払い条件の見直しに応じてもらえることがあります。
銀行側も、利用者の状況を理解した上で柔軟な対応を検討することが一般的です。
なお、返済が遅延し続けると延滞利息が日々積み重なっていきますが、相談次第で返済プランの調整が可能な場合もあります。
銀行との相談時には、現在の収入状況や今後の見通しなど、具体的な情報を準備しておくと話がスムーズに進みやすくなります。支払い条件の変更を希望するのであれば、返済期間の延長や毎月の支払額の見直しなど、いくつかの選択肢を検討しましょう。
一時的な収入減少の場合は、支払いの一時据え置きという対応が可能な場合もあります。銀行は状況に応じて、最適な方法を提案してくれるでしょう。
不正使用が疑われる場合
銀行からは、不正利用が疑われる場合にも電話が入ることもあります。カードの不正使用が疑われる場合、まずは取引している銀行から詳細について必ず確認しましょう。
もし不正使用が判明したのであれば、そのままカードの利用停止手続きを行いましょう。カード情報を不正に入手し、ネットショッピングなどに悪用するケースが増加しているため、被害を最小限に抑えるためにも早急な対応が求められます。
また、すでに具体的な被害が生じているのであれば、警察への被害届も忘れてはなりません。なぜなら、不正利用による被害の補償を受けるためには、定められた期間内に申し出ることや、警察への被害届の提出が必要になるケースが多いためです。身に覚えのない利用明細を見つけた場合は、速やかに銀行と警察に連絡しましょう。
期限付き手続きの場合
銀行から期限付き手続きの連絡が来ることもあります。
例えば、優遇サービスの申込期限などが迫っているための連絡の可能性もあります。期限を過ぎてしまうと、通常より有利な条件を逃してしまうため注意が必要です。
こうした各種の特典や優遇サービスには、申込期限が設定されており、期限後は通常の取引条件が適用されることになります。有益な情報を見逃したくない場合は、銀行からの着信に対しては折り返し連絡することをおすすめします。
まとめ
銀行からの電話には、事務的な確認から緊急性の高い連絡まで、様々な目的があります。
対応の優先度は内容によって異なりますが、ローンの支払いに関する連絡は早めの対応が望ましいでしょう。ただし、昨今の特殊詐欺問題の増加も懸念されるため、本当に取引銀行からの電話なのか、慎重に確認することも重要です。
もし、銀行からの連絡が支払い遅延である場合、専門家への相談も視野に入れましょう。
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