近年、後払い現金化業者の中には、現金化スピードを売りにした業者が増えてきています。
しかし、その実態は違法な高金利での貸付であり、場合によっては債務整理よりも悲惨な状況に陥ることもあります。他方「後払い現金化アプリ」を名乗る業者も最近出てきています。
今回は、後払い現金化アプリの概要と、それを利用した際のリスクについて解説いたします。
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後払いアプリとは?
後払いアプリとは、電子決済サービスの一つです。その大きな特徴は、それを用いて物品やサービスを購入した時の支払いを、後日に回すことができる、という点です。
その機能はクレジットカードと類似していますが、クレジットカードよりも審査が厳しくなく、利用開始前に、運転免許証などの身分証明証のネットを介しての提出が求められるぐらいです。
最近では、生活の上で必要な機能をスマホに集約させてゆく傾向がありますが、物品やサービスを購入する際の決済をスマホで完結できる利便性が、そのユーザーを増やす大きな要因となっています。
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後払いアプリの仕組み
後払いアプリにはあとで説明するように、現在数多くの業者が存在しています。
それぞれに細かい違いはありますが、基本的には以下のようなものとなっています。
-
- 物品やサービスの購入代金の支払いを後日に回せる(=後払い)
- 利用開始の審査がクレジットカードなどより厳しくない
後払いの方法ですが、口座振替のみのアプリもあれば、コンビニ払いやコード支払いに対応しているアプリもあります。支払い口座を複数登録できるものや月々の支払いを定額に設定できるところもあります。
後払いアプリは、通常、利用限度額が決まっています。固定タイプの業者もあれば、利用者の利用状況によって変動するタイプの業者もあります。最大で50,000円が上限額の業者が多くみられます。
また、後払いアプリの多くはポイント制度を導入しており、そこにお得感を感じて利用する人も少なくありません。
後払いアプリの手数料は?
後払いアプリを使って商品やサービスを購入するときに、気になるのは手数料の有無です。
後払いアプリの手数料は、各業者によって様々ですが、支払い金額の大小に応じて増減する手数料が後払いの金額に上乗せされるところもあれば、支払い方法の違いによって手数料がかかったり、無料になったりするところもあります。
「Kyash(キャッシュ)」では、利用額が3,000〜10,000円ならば手数料は500円(税込)、11,000〜20,000円ならば800円(税込)
「メルペイスマート払い」では、コンビニ、ATMからの支払いならば200〜880円(税込)、口座からの自動引き落としは無料、定額払いは年率15%となっています。
後払いアプリの有名業者まとめ
後払いアプリの有名業者のなかで代表的なところの名称は、以下の7つです。
-
- Paidy(ペイディー)
- バンドルカード
- メルペイスマート払い
- Kyash(キャッシュ)
- atone(アトネ)
- QUICPay
- BankPay
今後も新たなアプリが出てくることが予想されます。
【裏技?】後払いアプリの現金化とは?
このように「後払いアプリ」は、現在その業者も増え続けており、注目のサービスです。そんななか、これらの業者とは別に「後払いアプリの現金化」をうたう業者も増えてきています。
「後払いアプリの現金化」は、業者によって細かい違いはあるものの、基本的には以下のような手口となっています。
-
- 後払いアプリを使って指定の業者からなんらかの商品を購入する
- 購入した商品を指定に業者に買い取ってもらって現金化する、もしくはキャッシュバックという形で商品と共に現金を渡す
このような後払いアプリの現金化は、お金に困っているときにはありがたいサービスに思えるかもしれませんが、実態としてはかなりグレーで裏技的な業者も多々あります。
後払いアプリで現金化を受け付けている業者まとめ
ここでは、後払いアプリで現金化を受け付けている業者をまとめました。
即日アリアちゃん
こちらの業者については「正規業者」となります。東京に本社をもつこの会社は、貸金業の登録があり、住所や電話番号やメールなどの連絡先も明記されています。
公式サイトによると、後払いアプリだけでなく、クレジットカードの現金化も行なっています。
運営会社 | 株式会社Aria( 英語名:Aria, inc. ) |
---|---|
所在地 | 〒160-0023 東京都新宿区西新宿6丁目12-1 パークウエスト西新宿 11F 1101 |
代表者 | 大附 俊幸 |
電話番号 | 03-6258-0063 |
[email protected] | |
営業時間 | 7:00〜22:00(土日祝も営業) 毎月、1日は24時間営業いたします。 |
公式サイト | https://sokujitsu.aria-inc.co.jp/ |
すぐマネ
「換金率一律80%」を前面に押し出している後払いアプリの現金化業者です。
屋号は「すぐマネ」ですが、運営会社は不明です。会社の営業時間は不明ですが、公式サイトでは、「24時間対応年中無休」「いつ申し込んでも即日対応」をうたっています。
運営会社 | 不明(屋号:すぐマネ) |
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所在地 | 〒110-0005 東京都台東区上野3-20-8 |
代表者 | 安田 浩一 |
電話番号 | 0120-597-661 |
[email protected] | |
営業時間 | 不明 |
公式サイト | https://sugumane.com/ |
アイペイ
換金率の高さやキャンペーンでの換金率アップを売り文句にしている、後払いアプリの現金化業者です。
商号は「アイペイ」ですが、運営会社は不明です。メールアドレスは書かれていますが、電話番号は不明。メールでの申し込みは24時間受け付けているとうたっています。
運営会社 | 不明(商号アイペイ) |
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所在地 | 東京都渋谷区幡ヶ谷1丁目-1-4 IKEDABUILDING3F |
代表者 | 田村宏樹 |
電話番号 | 不明 |
[email protected] | |
営業時間 | 9:00~19:00 年中無休 ※メールでのお申し込みは24時間受付中。 |
公式サイト | https://k-credit.net/f/ |
グリーンキャッシュ
東京に会社をもつ「グリーンキャッシュ」の公式サイトには、「審査不要」「来店不要」「ネットで完結」といった言葉が並んでおり、その手軽さを売りにしています。
営業時間は明記しているものの、営業日は不明です。
運営会社 | グリーンキャッシュ |
---|---|
所在地 | 東京都新宿区北新宿3-2-1 |
代表者 | 桜井 哲夫 |
電話番号 | 050-6861-4317 |
[email protected] | |
営業時間 | 9:00~21:00 |
公式サイト | https://greencash.jp/ |
楽々ペイ
東京に会社をもつ「楽々ペイ」の公式サイトでは、「業界最高還元率」や「即日対応」といった文字が並んでいます。
電話番号やメールアドレスが明記されていますが、連絡先としては「2回目以降はLINEで楽々」とうたっており、利用2回目以降は、LINEによるやり取りもできるようです。
運営会社 | 楽々ペイ |
---|---|
所在地 | 東京都港区南青山3-1-36 |
代表者 | 加藤 勝 |
電話番号 | 0120-578-737 |
[email protected] | |
営業時間 | 9:00~22:00 |
公式サイト | https://rakurakupay.com/ |
【疑問】後払いアプリの現金化業者=闇金疑惑?
ここでは、「後払いアプリの現金化業者の実態は闇金なのではないか」という疑惑について、3つの疑わしいポイントに注目しつつ、みていきます。
疑惑1:商品代と還元額の差が実質金利に該当する
後払いアプリの現金化では、後払いアプリを用いて購入した商品代と、後払いアプリ現金化業者から様々な名目で還元される金額との間に差額が存在します。
この差額は、後払いアプリ現金化の業者によってその呼び名や扱いは様々ですが、手数料という扱いになるケースが多くみられます。
この差額が実質的には金利に該当すると考えられます。金利に相当する手数料をとる、ということにより、貸金業を行なっていると判断されたり、出資法違反となる可能性もあります。
疑惑2:支払いができないと債務が膨らんでいく
後払いアプリの現金化に手を出すことによって、後払いアプリの利用料金がかさんでいきます。後払いアプリ現金化業者の多くは、複数の後払いアプリサービスを対象としているため、利用者もまた複数の後払いアプリの利用を続けがちです。
結果として、複数の後払いアプリにわたって利用料金が膨らみ、それらの支払いが滞る事態になれば、そこには延滞金も上乗せされつつ、自身が抱える債務もまた膨らんでいくことになります。
そのような事態に追い込んでいく構造は、闇金のそれと同等です。
疑惑3:違法業者との共通点が見られる業者も
後払いアプリの現金化業者は、その会社名やサイトのURLだけでは特に問題点があるようには判断できません。しかし、それらの業者の中には、闇金をはじめとする違法業者との共通点がみられるものがあります。
共通点は、電話番号や会社の住所、代表者名などにみられるケースがよくあります。これらの情報に注意を払いましょう。
後払いアプリ現金化業者を利用してしまった場合の対処法
ここでは、後払いアプリ現金化業者を利用してしまった場合の対処法について解説します。ここで取り上げる対処法は、以下の3つです。
-
- 仕事を増やす
- 行政の支援を受ける
- 任意整理を司法書士に相談する
順を追って説明していきます。
仕事を増やす
後払いアプリの現金化に手を出した場合、これを支払うためには、まずは仕事を増やすなどして、自らの収入をあげることが一般的な対処法であるといえます。
ただし、その支払いの総額が大きすぎる場合は、この対処法だけでは現実的とはいえません。
行政の支援を受ける
後払いアプリの現金化に手を出したことにより、後払いアプリへの支払いがかさみ、生活がままならなくなった場合には、行政の支援を受けるという対処法も考えられます。
所轄官庁が消費者庁である国民生活センターの相談窓口にいき、後払いアプリの利用に関する相談をする、というのがその一例です。実際、国民生活センターでは、2014年以降、後払いアプリの利用に関する相談の件数は増え続けています。
任意整理を司法書士に相談する
後払いアプリの現金化に手を出すような状況ということは、後払いアプリの支払いの困難というだけでなく、全体的に経済状況が厳しいと想定されます。
そのような利用者は、後払いアプリへの支払いだけでなく、そのほかの借金(多重債務)を抱えているケースも多くみられます。
このような時には、債務整理に強い司法書士や弁護士に相談することをおすすめします。
債務整理にはいくつかの種類がありますが、その中でも、整理対象とする資産を選択でき、裁判所を通さずに債権者との交渉によって、借金の減額を図る任意整理から、まず選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
まとめ
後払いアプリの現金化に手を出すという状況は、借金問題の解決の必要が迫られている状況ともいえます。
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