過払い金という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?実は、過去にカードローンやキャッシングを利用した人の中には、知らず知らずのうちに過払い金を支払っている可能性があります。
過払い金ってそもそも何なのか、どうやって調べればいいのか、請求するにはどうすればいいのか、よく分からないことがほとんどです。そこで今回は、過払い金の基本知識から調べ方、請求の時効や注意点まで詳しく解説していきます。払う必要のなかったお金が戻ってくるかもしれません。
国が認めた「債務整理」という手続きを活用すれば、月々の返済額を減らしたり、日々の取り立てを止めたりすることができます。手続きはカンタンなので、まずは債務整理に強い専門家に無料相談してみましょう。
過払い金って何?知っておきたい基本知識
まずは、過払い金とは一体何なのかを知っておくことから始めましょう。過払い金について知らなければ、請求することもできません。自分が過払い金を払っていたのか確認してみてください。
過払い金の意味と背景
過払い金とは、簡単にいうと払いすぎた利息のことです。2006年以前、金融機関や貸金業者は長期に渡り法定金利を超えた高額な利息を徴収していました。
クレジットカード会社や信販会社、消費者金融のカードローンやクレジットカードのキャッシングは利息の上限が定められています。
2006年以前に消費者金融などから借金をしていて、その利息が法定金利を超えていた場合は差額が過払い金として返還されます。
過払い金の請求には時効もあり、法律的に10年以内に請求しなければいけません。早めに対応しなければ戻ってこなくなるのです。自分のケースがどうなのか確かめたい場合は、弁護士に相談することをおすすめします。
グレーゾーン金利とは?
グレーゾーン金利とは、法定金利と出資法の上限金利の間に位置する金利のことを指し、この範囲内で融資が行われた場合、過払い金が発生する可能性があります。金利の上限を定めた法律には利息制限法と出資法があり、利息制限法では15~20%、出資法では29.2%が上限利息となります。
利息制限法の上限を超えていても、出資法の上限を越えなければ罰則を受けないのが「グレーゾーン金利」です。そのため、出資法の上限金利を基準にした高金利を設定した貸金業者が多く、払いすぎた利息として過払い金の対象になります。過去に高金利で借り入れをしていた場合は取引履歴を確認し、専門家に相談してみましょう。
過払い金請求のメリットとデメリット
過払い金請求をすることには多くのメリットがありますが、同時にデメリットも存在しています。まず、メリットは払い過ぎた利息を取り戻せることです。これにより経済的な負担が軽減され、借金の返済が楽になります。過払い金請求によって得た返還金は、将来のために有効活用もできます。
一方で返還請求を行うことのデメリットは、過払い金請求をした貸金業者が利用できなくなることです。過払い金請求には専門知識が必要であり、専門家の力を借りるのが一般的ですが費用もかかります。
なお、2010年より過払い金返還請求をしても信用情報に登録されなくなったので、新規の借り入れやローン審査などに影響はありません。しかし、残債がある状態で過払い金請求を行うと、債務整理と同じ扱いになり信用情報に事故情報が登録されてしまうため注意が必要です。
過払い金返還請求を検討する際は、メリットとデメリットを十分に理解し、専門家に相談することが最善策と言えるでしょう。自分にとって最も有利な方法を選ぶよう心がけることが大切です。
過払い金の調べ方と目安
過払い金返還請求をするにはまず、過払い金があるかどうかを調べなければいけません。自分で調べることもできますが、弁護士などの専門家に依頼して調べてもらうことも可能です。
ここでは、過払い金の調べ方や目安について見ていきましょう。
取引履歴の取り寄せ方法
過払い金の調査を始めるためには、まずは過去の取引履歴を取り寄せる必要があります。取引履歴には、貸金業者とのやり取り、借り入れ金額、返済日時などの詳細が記録されています。貸金業者の窓口に連絡すれば取引履歴の開示が可能です。
まずは過去の契約書や明細を確認して、どの貸金業者と取引していたのか明確にすることから始めましょう。手続きには時間がかかることもあるため、早期に対応することが大切です。取引履歴を依頼する方法は各貸金業者によって異なりますが、書面で請求するのが一般的です。郵送やFAX、オンラインでの手続きをサポートしている業者もあります。具体的な取引期間や契約内容を事前に把握しておきましょう。
過払い金計算ツールの活用
インターネットで「過払い金 シミュレーション」などと検索すると、過払い金を簡単に算出できる計算ツールがたくさん出てきます。取引履歴を入手したら、ツールを活用して自分で過払い金の概算を計算することが可能です。しかし、あくまでも概算であることに注意しましょう。
正確な金額を算出したい場合は、過去の借り入れと返済を利息制限法の上限金利で計算し直す必要があります。引き直し計算を間違えると、正確な過払い金額が分かりません。誤った計算結果を算出してしまうと、トラブルや損失が発生する可能性も。最終的な金額の確認は、専門家による手助けが必要となるでしょう。
専門家に相談する
過払い金の調査や請求を行うなら、弁護士や司法書士といった専門家に相談するのが最も確実です。法的な知識と経験を持ち、正確な計算や交渉を行う能力に優れているため、スムーズな手続きが期待できます。家族に知られずに過払い金について調べたい人も安心です。
専門家に相談すれば、借り入れた貸金業者との交渉も代行してくれるため、精神的な負担も軽減されます。過払い金返還請求手続きは複雑で、自分一人で行うにはリスクを伴う可能性も。
弁護士や司法書士に依頼すると費用がかかることを心配される方も多いですが、多くは成功報酬として返還された過払い金の一部を支払う形になります。初期費用もかからない場合が多く、気軽に相談できるのも魅力です。
過払い金返還の回収率は、弁護士や司法書士の交渉力などによって異なります。より多くの過払い金を回収できれば、手元に残るお金も多くなります。専門家に相談する際は、過払い金回収の実績についてもチェックしておきましょう。
過払い金請求の時効とその対処法
過払い金の請求には時効があります。せっかく過払い金が発生したことが分かっても、時効を迎えてしまっていては請求ができなくなってしまいます。ここでは、時効の期間や対処法、また特殊なケースでの請求の可能性について詳しく見ていきましょう。
過払い金請求の時効について
過払い金は完済した日から10年が経過すると、請求ができなくなってしまいます。この10年間という期間は、長いようであっという間に過ぎてしまうことがあるため、債務者は早急に行動することが重要です。
また、時効が5年となるケースもあります。2020年に施行された改正民法では最後の取引から10年という条件の他に、「債権者が権利を行使することができることを知った時から5年」という条件が追加されました。
「権利を行使することができる時から10年」「権利を行使することができることを知った時から5年」のどちらか早い方が経過したときに、時効が完成することになります。
これによって2つの起算点が発生することとなり、判断を誤ってしまう可能性も。正確な期間を把握するためには、専門家に相談するのが確実です。
時効を止める方法
過払い金の時効が成立してしまいそうなときは、一時的に時効を止める方法があります。最も確実な方法は、内容証明郵便を使って貸金業者に「過払い金返還請求書」を送ることです。それ以前に、取引履歴を取り寄せたり、支払いすぎた利息を計算してもらうのが望ましいです。
また、裁判所に訴訟を提起することで時効をリセットすることもできます。訴訟を起こすためにはある程度の準備や費用が必要ですが、返ってくる過払い金が多くなる可能性があるというメリットも。裁判を起こす際は弁護士や司法書士など専門家によるサポートを受ければ、手続きがスムーズに進むだけでなく貸金業者との交渉にも有利に働くことがあります。
時効が過ぎても請求できるケース
過払い金請求の時効が過ぎてしまった場合でも、特定の条件下であれば請求できる可能性があります。一度完済した後に再び同じ貸金業者から借り入れを行った場合です。新しい借り入れが、旧借り入れと一連の取引とみなされます。
もう一つのケースとして、貸金業者が不正行為を行った場合です。例えば、貸金業者が強引な手法で取引を進めたり、不正な利率を適用していた場合、それを証明することで時効を過ぎた取引でも請求が可能となることがあります。この際には、時効の起算日も異なるため、法律に詳しい専門家に相談することが必要です。
過払い金に関するよくある質問とその回答
過払い金請求はメリットが大きいため、請求したいと考える人も多いはずです。しかし、手続きは難しく分からないことも多いでしょう。過払い金はどうやって請求するのか、どんなデメリットがあるのか費用はどのぐらいかかるのかなどよくある質問についてお答えします。
Q.過払い金請求は自分でもできますか?
過払い金請求は専門家に頼むのが一般的ですが、自分でも手続きは可能です。ただし、取引履歴の取り寄せから正確な過払い金の計算、さらには貸金業者との交渉を全て自分で行わなければならないため、手間と時間がかかってしまい、精神的な負担も避けられません。
法律や判例について熟知しているわけではないため、予想以上に困難な作業になることもあるでしょう。
Q.過払い金請求のデメリットは何ですか?
過払い金の返還を求めた貸金業者から、新しい借入が難しくなる可能性があります。貸金業者は過去の取引履歴を確認し、過払い金請求を行った顧客に対しては、今後の新たな融資を控える傾向にあるからです。
自分で手続きを行う場合は、精神的な負担がかかることも予想されます。取引履歴の取り寄せや計算、業者との交渉など、複雑な作業が必要となるため、不安やストレスを感じることも少なくありません。
Q.過払い金請求の費用はどれくらいかかりますか?
過払い金請求の費用は、依頼する専門家や事務所によって異なります。相談料や着手金は無料であることが多いですが、成功報酬として和解の場合は返還された過払い金の20%、裁判の場合は25%が費用の目安です。
しかし、過払い金が取り返せなかったというケースもありますので、取り返せない可能性がある場合は費用を取らないという事務所を探すといいでしょう。司法書士や弁護士に相談する際は、全ての費用について確認しておくことをおすすめします。
まとめ
過払い金請求は、支払いすぎた利息が戻ってくる手続きなので少しでもお金が戻ってくる可能性があるならやっておいたほうがいいでしょう。完済から10年近く経過している場合は、時効が迫っている可能性もあります。手続きが複雑になるかもしれないため、専門家への相談がおすすめです。
過払い金を始め、借金問題は弁護士や司法書士といった専門家に相談することで早期に問題を解決できる可能性があります。まずは、無料相談を行っている事務所で相談してみませんか。
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