借金問題に直面したとき、個人再生は有効な解決策の一つですが、誰もが利用できるわけではありません。個人再生が認められないケースも存在しますので、その場合の対処法を知っておくことが重要です。
この記事では、個人再生の基本条件から認められないケース、そして対処法まで、詳しく解説していきます。
国が認めた「債務整理」という手続きを活用すれば、月々の返済額を減らしたり、日々の取り立てを止めたりすることができます。手続きはカンタンなので、まずは債務整理に強い専門家に無料相談してみましょう。
個人再生の基本条件とは?申立ての要件
個人再生を申し立てるには、いくつかの基本条件を満たす必要があります。ここでは、主要な条件について詳しく見ていきましょう。
安定した収入があることが大前提
個人再生を申し立てるには、定期的かつ継続的な収入が必要不可欠です。これは返済計画の実行可能性を判断する上で、最も重要な要素となるためです。
給与所得者等再生の場合、年収が概ね100万円以上必要とされています。
ただし、この金額は絶対的な基準ではなく、生活状況や借金の額によって変わってくる場合もあります。
例えば、単身者で家賃が安い地域に住んでいる場合、100万円以下でも認められることも。逆に、扶養家族が多い場合や都市部に住んでいる場合は、より高い収入が求められる可能性があります。
借金総額に上限と下限がある
個人再生を申し立てるには、50万円以上、5000万円以下という条件があります。
上限としては、住宅ローン以外の借金総額が5000万円以下であること。一方で、借金総額が少なすぎても個人再生は認められません。50万円未満の場合、他の債務整理方法を検討する必要があるでしょう。
条件は、個人再生が中規模の債務を抱えた人向けの制度であることを示しています。債務が少なすぎる場合は任意整理などの方法、多すぎる場合は自己破産などの方法が適していると考えられます。
返済計画の実行可能性が重要
個人再生では、3年以内(最長5年)で返済可能な計画を立てる必要があります。この返済計画が認められないと、個人再生そのものが認可されません。
返済計画を立てる際は、現在の収入や支出、今後の見通しなどを慎重に検討する必要があります。単に数字合わせをするのではなく、実際に実行可能な計画を立てましょう。
例えば、月々の返済額を現在の収入の半分以上に設定するのは非現実的です。生活に必要な費用を考慮しつつ、無理のない返済計画を立てることが重要です。
個人再生が認められないケースとは?要注意ポイントを解説
個人再生の基本条件を満たしていても、認められないケースがあります。ここでは、そのような要注意ポイントについて詳しく解説します。
再生計画の履行が困難と判断された場合は?
個人再生が認められないケースとして、収入が不安定で返済計画の実行が難しいと判断される場合があります。例えば、収入が変動しやすいフリーランスやアルバイトなど。
また借金総額が100万円未満の場合は、返済が困難とは言えないと判断される可能性も。このような場合、裁判所は他の方法で解決できると考える可能性が高いのです。
返済計画の実行可能性を高めるには、収入の安定性を示す証拠を提出することが重要です。過去の収入の推移や、今後の収入見込みを具体的に示すことで、計画の実現性をアピールできるでしょう。
不誠実な債務の存在が明らかになったら?
ギャンブル等による浪費や詐欺的な借入れがあると、個人再生が認められない可能性が高くなります。これらは「不誠実な債務」とみなされ、債権者の利益を害する行為と判断されるからです。
また過去に債務整理を行っていて、その後に新たな借金を作った場合は問題となります。これは、前回の債務整理で得た教訓を活かせていないと判断されるためです。
不誠実な債務の存在が疑われる場合、その経緯や反省の態度を明確に説明する必要があります。単に「もうしません」と言うだけでなく、具体的な再発防止策を示すことが重要です。
必要書類の不備や虚偽記載があるとどうなる?
提出書類に不備や虚偽記載があると、個人再生が認められず、手続きが却下される可能性があります。
例えば、収入を過少申告したり、保有財産を隠したりすることは絶対に避けるべきです。裁判所は提出された書類を精査し、不自然な点があれば調査を行います。虚偽記載が発覚すれば、個人再生だけでなく、他の債務整理方法も困難になる可能性があります。
正確な情報を提供することは、債権者との信頼関係を築く上でも重要です。たとえ不利な情報であっても、誠実に開示することが個人再生成功への近道となるのです。
【影響】個人再生が認められなかったらどうなる?
個人再生が認められなかった場合、借金問題は未解決のまま残ることになります。ここでは、その場合の影響と対処法について詳しく見ていきましょう。
債権者からの請求が再開される?
個人再生の申立中は債権者からの請求が停止されますが、個人再生が認められないと、債権者からの請求や督促が再開されます。
さらに、延滞利息や遅延損害金が加算される可能性も。これは個人再生の手続き中に支払いを止めていた場合、その間の利息等が上乗せされるためです。
このような事態を避けるためにも、個人再生の申立前に専門家に相談し、認められる可能性を十分に検討することが重要です。
自己破産を検討すべき?
個人再生が認められない場合、自己破産を検討する選択肢があります。
自己破産では借金が免除されるため、返済能力がない場合には有効な方法です。
ただし、自己破産にはデメリットもあります。例えば、不動産や高額な資産は処分の対象となる可能性が高く、また一部の資格を失ったり、職業に就けなくなったりする資格制限が生じる場合もあるのです。
自己破産を選択する場合も、専門家のアドバイスを受けながら慎重に判断することが大切です。
任意整理での解決も視野に
債権者との交渉で返済条件の変更を試みる任意整理も、一つの選択肢です。
任意整理では、個人再生や自己破産のような法的手続きを経ずに、債権者と直接交渉して問題解決を図ります。
任意整理では借金の減額は難しいですが、返済期間の延長や金利の引き下げなどが可能です。例えば、月々の返済額を減らし、返済期間を延ばすことで、返済を継続できる可能性があります。
ただし、任意整理は債権者の同意が必要なため、すべての債権者と合意できるとは限りません。複数の債権者がいる場合は、個々に交渉する必要があり、時間と労力がかかるでしょう。
借金問題解決のプロに相談すべき!専門家のアドバイスが重要な理由
借金問題の解決には、専門家のアドバイスが欠かせません。ここでは、専門家に相談することの重要性と、その方法について解説します。
認定司法書士や弁護士の介入が「キモ」に
適切な方法選択と手続きのサポートが受けられるのが、債務整理の専門家に相談することのメリットです。認定司法書士や弁護士は、個々の状況に応じて最適な解決策を提案してくれます。
個人再生の申立書類作成や裁判所とのやりとりを専門家に任せることで、手続きの円滑化や成功率の向上が期待できます。専門家は法律の知識だけでなく、過去の事例や裁判所の判断傾向なども熟知しているため、より確実な解決へと導いてくれるでしょう。
無料相談を活用して最適な解決策を見つけるには?
当サイトで紹介している法律事務所では無料相談を実施しており、気軽に専門家のアドバイスを受けられます。初回相談では、現在の状況や今後の見通しについて詳しく聞いてもらえます。
また、複数の事務所に相談することで、より適切な解決策を見つけられる可能性も。
各事務所によって得意分野や対応方針が異なるため、複数の意見を聞くことで、自分に最適な方法を選択できるでしょう。
無料相談を活用する際は、事前に自分の状況を整理し、質問事項をまとめておくことをおすすめします。限られた時間を有効に使い、必要な情報を得るためには、事前の準備が重要です。
債務整理後の生活再建までサポートしてくれる?
専門家によっては、債務整理後の生活再建までサポートしてくれるケースもあります。あくまでもサービスの一環ですが、司法書士や弁護士の人生経験に基づき、やり取りの中で貴重なアドバイスがもらえることもあるのです。
例えば、家計管理の方法や再就職のアドバイス、さらには将来の資産形成に関するアドバイスなど。このようなサポートは、単に借金問題を解決するだけでなく、その後の人生を豊かにする上で非常に有益といえます。
まとめ
個人再生は借金問題解決の有効な手段ですが、誰もが利用できるわけではありません。
- 安定した収入があること
- 借金総額が一定の範囲内であること
- 実行可能な返済計画を立てられること
これが基本条件となります。
個人再生が認められない場合でも、自己破産や任意整理など、他の選択肢があります。どの方法を選択するにせよ、専門家のアドバイスを受けることが重要です。無料相談を活用し、自分に最適な解決策を見つけていきましょう。
借金問題の解決は、新たな人生のスタートラインです。専門家のサポートを受けながら、着実に問題解決を進め、より良い未来へ向けて歩み出していきましょう。
債務整理おすすめ事務所10選!弁護士・司法書士費用を比較
【債務整理におすすめ】当サイト人気の弁護士・司法書士
- ①【迷ったらココ】司法書士法人ライタス綜合事務所
→相談無料・最短即日対応・30年以上の豊富な実績など借金に困ったら最初に相談したい当サイト人気NO.1の司法書士事務所
(相談はこちらをタップ) - ②街の灯法律事務所
→弁護士歴が30年以上あり、闇金対応などの借金問題の経験と実績が豊富な弁護士事務所 - ③真下博孝法律事務所
→任意整理をはじめ時効援用や信用情報回復など幅広い分野で対応可能な弁護士事務所