給料の差し押さえは、債務者本人だけでなく会社にも大きな影響を与えることをご存知でしょうか?給料の差し押さえが行われると業務負担が増えて、そのうえ会社の信用度にも関わる可能性があるのです。
本記事では、給料の差し押さえが会社に与える影響や当事者の従業員が直面する事態、そして対処法について詳しく解説します。
国が認めた「債務整理」という手続きを活用すれば、月々の返済額を減らしたり、日々の取り立てを止めたりすることができます。手続きはカンタンなので、まずは債務整理に強い専門家に無料相談してみましょう。
【悲報】給料差し押さえ…会社への影響は?
給料差し押さえは、債務者本人だけでなく、勤務先の会社にも様々な影響を及ぼします。具体的にどのような影響があるのか、詳しく見ていきましょう。
会社の業務負担増加
給料差し押さえが行われると、会社は債権者からの連絡や裁判所からの命令に対応する必要があります。
そのため、通常の業務に加えて差し押さえ可能額の計算や給料からの控除作業、債権者への支払いなどの業務が生じます。
これらの作業は煩雑で時間がかかるだけでなく、ミスが許されません。企業によっては専門の担当者がいないケースも多いため、業務負担が大きく増加する可能性があるのです。
会社信用度に影響?
従業員の給料差し押さえは、取引先や金融機関から会社の信用度に影響を与える可能性があります。
特に複数の従業員が給料差し押さえを受けている場合には、会社の経営状態に問題があると見なされる恐れもあるでしょう。
信用度が低下することで取引条件の見直しや融資の引き締めにつながるケースがあるため、会社の経営に大きな影響を及ぼしかねません。
業務効率ダウンの危険性
給料差し押さえを受けた従業員は、経済的な不安やストレスから業務効率が低下する事態が懸念されます。
また、他の従業員との関係性にも影響を及ぼす可能性もあるでしょう。
給料差し押さえの事実が職場で知られてしまうと、当事者の従業員が孤立したりチームワークに支障をきたしたりするケースも考えられます。
【危険】給料差し押さえで懲戒処分?
給料の差し押さえを受けた従業員は、会社からの処分を心配することもあるでしょう。ここでは、給料差し押さえは懲戒処分などの対象となるのかについて解説します。
基本的に懲戒処分なし
給料差し押さえは個人のプライベート上の問題であり、直接的に会社の業務や秩序を乱すものではないため、通常は懲戒処分の対象とはなりません。
また、労働契約法第15条でも、以下のように定められています。
使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は、無効とする。
引用:労働契約法第15条
つまり、単に給料差し押さえを受けただけでは、会社が従業員を懲戒処分にすることは違法となります。
ただし、この原則には例外もありますので、懲戒処分の可能性がある場合について説明します。
懲戒処分の可能性は?
経理など会社の金銭を扱う立場にある従業員が多重債務を抱えている場合には、業務上の信頼性に関わるため配置転換などの対象となる可能性があり、場合によっては懲戒処分も考えられます。
ただし、このようなケースでもその理由が明確であり、かつ処分の内容が適切であることが求められます。
そのため単なる借金問題だけでなく、具体的な業務上の支障や信頼性の喪失が証明できなければ、懲戒処分は正当化されません。
就業規則との関係性
会社の就業規則に「金銭トラブルを起こさないこと」などの規定がある場合には、懲戒処分の対象となる可能性があります。
しかし、このような場合でも当該規定が合理的でかつ労働者の権利を不当に制限するものでないことが求められます。
過度に私生活に踏み込む規定や特定の経済状況を理由に不利益を与える規定は、労働法上問題となる可能性があるでしょう。
【現実】給料差し押さえで会社の風当たりが…
給料差し押さえを受けた従業員は、会社からの風当たりが強くなることを心配するかもしれません。実際、会社はどのような対応をとるのでしょうか?
ここでは、法的義務と現実の対応について詳しく見ていきましょう。
義務は果たすが雰囲気は悪化
会社は、裁判所からの差し押さえ命令に従う法的義務があります。
具体的には、差し押さえ可能額(原則として手取り額の4分の1まで)を正確に計算して適切に控除しなければなりません。違反した場合には、会社が債権者から二重払いを求められる可能性もあります。
そのため、会社は給料計算や支払いのシステムを調整して、正確な控除を行わなければなりません。
通常業務とは別のこうした対応は会社にとって負担となりうることから、職場の雰囲気が悪化する事態が懸念されるでしょう。
また、給料差し押さえを受けた従業員は会社の業務を増やしてしまったことから、心理的なストレスを感じるかもしれません。
プライバシーは守るが噂は広がる
給料差し押さえの事実は個人情報であり、会社は当該従業員のプライバシーを守る義務があります。そのため、関係者以外には情報を漏らさないように徹底されます。
しかし、現実には職場内で噂が広がってしまうことが考えられるでしょう。給料明細の変化や債権者からの連絡などから、他の従業員が状況を察してしまうことも否めません。
ネガティブな噂が広がると、当事者の従業員にとって大きなストレスとなってしまいます。
サポートが大事
会社は従業員の経済的困難を理解して、必要に応じて相談窓口を設けたり、弁護士や司法書士への紹介を行ったりするなどのサポートを検討することが望ましいです。
多くの会社では、従業員支援プログラムなどを通じて、経済的なことを含む様々な個人的な問題に対するサポートを提供しています。
このようなサポート体制は、従業員の問題解決を支援するだけでなく、会社全体の生産性向上にもつながるでしょう。
とはいえ、サポート体制が整っていたとしても、給料差し押さえを受けた従業員は居心地が悪いと感じてしまう可能性があります。
【対策】給料差し押さえを回避するには?
給料差し押さえは従業員本人だけでなく、会社にとっても大きな問題です。ここでは、給料差し押さえを回避するための具体的な対策について詳しく見ていきましょう。
債務整理のススメ
給料差し押さえを避けるためには、早期に債務整理を検討することが重要です。債務整理には、任意整理や個人再生、自己破産の方法があります。
弁護士や司法書士に相談すれば、最適な解決策を見つけられるでしょう。本格的に依頼した場合は、業者との交渉を代行してくれます。
専門家が適切に借金を整理してくれることで、業者が差し押さえに踏み切る事態を防いでくれるのです。
差し押さえ解除の手順
すでに給料差し押さえが行われている場合でも、債権者との交渉や裁判所への申立てによって解除できる可能性があります。この手続きは複雑であるため、弁護士や司法書士のサポートを受けるのがおすすめです。
では、弁護士や司法書士に依頼した場合、どのように差し押さえの解除を行うのでしょうか。
差し押さえ解除を解除するには、まず弁護士や司法書士が債権者と直接交渉し、返済計画の見直しや差し押さえの解除について話し合います。
その際、債権者との交渉が難航した場合は、裁判所に差し押さえ命令の取消しを申し立てます。
無事差し押さえが解除されたあとは、再び滞納に陥らないように適切な債務整理を行うのです。
司法書士への相談がおすすめ
司法書士は、債務整理や給料差し押さえに関する専門知識を持つ法律の専門家です。弁護士よりも比較的安価に依頼できるでしょう。
無料相談を行っている司法書士事務所も多く、個人の状況に応じた適切なアドバイスを提供してくれます。
債務整理や差し押さえ解除の手続きなど、具体的な対策を相談することもできるので、早めに連絡することをおすすめします。
まとめ
給料差し押さえは従業員本人だけでなく、会社にも影響を与える深刻な問題です。
しかし、給料差し押さえを理由とした不当な懲戒処分は労働法違反となる可能性が高いため、会社側も慎重な対応が求められます。
問題をスムーズに解決するためには、専門家への相談や債務整理が効果的です。
特に司法書士への相談は、具体的な対策を立てるうえで非常に有効でしょう。
当サイトで紹介している法律事務所でも、給料差し押さえに対する豊富な経験とノウハウを持った弁護士や司法書士が在籍しているため、ぜひ一度ご相談ください。
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