借金の返済が滞って給料を差し押さえられると、多くの方が「仕事をクビになるのではないか」と不安を感じるものです。給料が差し押さえられることは生活の基盤を失うこと。借金の返済がさらに難しくなる可能性も出てきます。
なお、給料の差し押さえだけを理由として雇用側が解雇することは、法律で禁止されています。とはいえ、差し押さえが知られると職場での立場が微妙になることは避けられません。
そこで、本記事では、給料の差し押さえの仕組みから解雇に関する問題まで、知っておくべき内容を分かりやすく解説します。
国が認めた「債務整理」という手続きを活用すれば、月々の返済額を減らしたり、日々の取り立てを止めたりすることができます。手続きはカンタンなので、まずは債務整理に強い専門家に無料相談してみましょう。
給料の差し押さえはどのような流れで行われるのか

給料を差し押さえられると、日々の生活に支障が出ます。差し押さえまでの流れを知っておくことで、早めの対処が可能です。
差し押さえまでの具体的な流れ
まず、借金の返済を求める連絡が、お金を貸した側(債権者)から電話や手紙で届きます。この段階では自主的な返済を促されるだけで、強制的な取り立てではありません。
しかし、返済が滞ったままの状態が続くと、債権者からの申請を受け、裁判所が支払いを命じる内容(支払督促)を債務者に送達することがあります。こちらについては決められた期間内に異議を申し立てないと、支払い義務が確定するので注意が必要です。
そして、
①それでもなお返済が進まない場合
②支払督促を無視している場合
③支払督促に対して異議申し立てをするなどして通常訴訟に以降→「和解に代わる決定(※民事訴訟法275条の2)」が出てもなお支払いが無い場合
③価額(訴えられている額面)が140万円以上であるなど、地方裁判所レベルで訴えられた場合
④借り入れにあたり「強制執行認諾約款付公正証書」を締結していた場合
などの場合、債権者は裁判所に給料の差し押さえを申し立てることになります。
裁判所がこれを認めると、差し押さえの命令書(債権差押命令といいます)が勤務先に送られるのです。命令を受け取った会社は、毎月の給料から一定額を差し引いて債権者に支払うことになるほか、当該事案について「第三債務者」という位置づけとなります。
給料の差し押さえは借金が完済されるまで続くため、長期的な生活設計の変更を余儀なくされることになるでしょう。
差し押さえ対象となる金額
給料が差し押さえられる場合、法律で差し押さえられる金額に上限が定められています。基本的には、毎月の手取り給与の4分の1までが差し押さえの対象です。
手取り給与が30万円なら7万5千円まで差し押さえられ、残りの22万5千円が生活費として確保されます。
ただし、手取り給与が44万円を超える場合は、計算方法が変わります。33万円を超えた部分については追加で差し押さえの対象となるため、より多くの金額が差し引かれることになるのです。
手取り給与が50万円の場合、基本の差し押さえ額に加えて、33万円を超えた17万円分も差し押さえの対象です。
一方、子どもの養育費に関する差し押さえは特別な扱いとなり、手取り給与の半分まで差し押さえることが認められています。これは、子どもの生活を守るために、通常の借金よりも優先して支払われる必要があるためです。
差し押さえの金額は状況によって大きく変わることを知っておきましょう。
会社への通知と手続き
裁判所から会社に差し押さえの命令が届くと、会社は給料の支払い方法を変更しなければなりません。この際、差し押さえ命令は会社の代表者宛てに送られてくるため、借金の問題が会社に知られることになります。
・・・会社の規模によっては、上司や人事部門にもこの情報が伝わる可能性があります。
給料の差し押さえで本当にクビになるのか

給料の差し押さえだけを理由とした解雇は、法律上認められていません。労働基準法では、労働者の私生活上の問題を理由とした解雇は無効とされています。
とはいえ、実態は異なる場合があります。ここでは、給料の差し押さえで本当にクビになるのかという疑問について解説します。
会社の対応の実態
給料の差し押さえを受けると、小規模な会社では難しい状況に直面することがあります。法律をよく理解していない会社の中には、事務処理の負担を理由に解雇を示唆してくるケースも見られます。
会社側には、給与計算の変更や支払い手続きなど、新たな事務作業が発生するのは事実です。経理担当者の負担が増えるため、会社からの評価が下がることは避けられないかもしれません。しかし、給料の差し押さえは会社に実質的な損害を与えるものではありません。
万が一解雇された場合は、不当解雇として裁判で争うことができます。会社には差し押さえに協力する法的な義務があり、たとえ経理担当者の業務が増えたり、他の従業員への影響を懸念する声があったとしても拒否することはできないのです。

解雇された場合の対処法
万が一、解雇を告げられた場合、まずは会社に解雇理由証明書を請求しましょう。給料の差し押さえが理由として書かれていれば、それは不当解雇を証明する重要な証拠となります。
会社との話し合いによる解決を試みることも大切です。労働組合がある職場であれば、組合を通じて交渉することで効果的に解決できる可能性があります。
話し合いでの解決が難しい場合は、労働審判を申し立てることができます。労働審判は通常の裁判より早く結論が出るため、すぐに問題解決に向かうことができるでしょう。
会社との関係を維持するために
会社との信頼関係を維持するためには、できるだけ早い段階で借金の整理について専門家に相談してください。差し押さえを受ける前に問題解決の見通しが立てば、会社との関係を良好に保つことができるからです。
場合によっては、上司や人事部門に現状を説明し、理解を求めることも検討してください。
借金の問題解決に向けてどのような取り組みをしているのかを具体的に説明することで、会社からの信頼を保てる可能性があります。
日々の業務では、これまで以上に仕事に集中し、成果を出すよう心がけましょう。誠実な態度で仕事に取り組み、借金問題の解決に向けて積極的に行動することが大切です。
一度下がってしまった会社からの評価を元に戻すには時間がかかりますが、真摯に仕事に取り組む姿勢を続けることで信頼は回復できます。
給料差し押さえを回避・解除する方法

給料差し押さえの回避・解除は不可能なことではありません。ここでは、専門家に相談しつつ、債務整理や分割返済での対応を行う方法を解説します。
債務整理による解決
借金問題を解決する方法として、大きく分けて「任意整理」「個人再生」「自己破産」という3つの選択肢があります。
任意整理では、債権者と話し合いながら解決を目指しますが、すでに始まっている給料の差し押さえを止めることはできません。一方、裁判所に申し立てを行う個人再生という手続きを始めると、給料の差し押さえは一時的に止まります。
自己破産の手続きを選んだ場合も、給料の差し押さえを止めることができます。原則として借金は免除されますが、一定の資格制限などを受けるため、慎重な検討が必要です。
ただし、専門家への相談が遅れると、これらの解決方法を取ることが難しくなる場合があります。借金の問題が大きくなる前に、弁護士や司法書士に相談しましょう。

分割返済での対応
給料の差し押さえ命令が出されてから4週間以内であれば、借金を全額返済することで差し押さえを避けられます。ただし、一括での返済が難しい場合は、お金を貸した人と分割での返済について相談してみましょう。
話し合いの際は、収入や生活費を考慮した無理のない返済プランを提案することが大切です。具体的な金額と返済期間を示すことで、相手の理解を得られやすくなります。
なお、いったん決めた返済計画が守れなくなると、再び給料を差し押さえられる可能性があるので注意しましょう。月々の収入と支出をしっかり見直し、確実に返済できる金額を設定することが重要です。
専門家への相談
借金の問題を抱えたら、できるだけ早く弁護士や司法書士に相談してください。債務整理の専門家は、あなたの状況に最も適した解決方法を提案してくれます。
司法書士に相談できるのは1社あたりの借金が140万円以下の場合です。それを超える場合は弁護士に相談することになります。
金銭的な余裕がない場合は、法テラスなどの無料相談窓口を利用しましょう。法律相談や借金の整理について、費用をかけずに専門家に相談できる制度があります。

まとめ

給料が差し押さえられると、職場での立場が微妙になることは避けられません。法律では給料の差し押さえだけを理由にした解雇は禁止されていますが、会社との関係が悪化する可能性があります。
このような事態を防ぐためには、早めの対策がとても大切です。問題を放置すると状況は悪化してしまうため、できるだけ早く行動を起こすことをおすすめします。
現在、借金の問題で悩んでいる方は、債務整理に強い弁護士や司法書士に相談してみてください。一人で問題を抱え込まず、まずは専門家に相談することから始めてみませんか。
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