借金は誰にでも起こりうる問題です。しかし、どの程度の金額から本当に「やばい」状況に陥るのか、具体的な目安を知っている人は意外と少ないのではないでしょうか?
金額別の危険度や適切な対処法を知ることで、借金問題の深刻化を防ぐことができます。
今回は借金について「どの程度からリスクが高まるのか」、具体的なケースを交えながら詳しく解説していきます。また、金額別の対処法についても触れていくので、借金に悩む方々の参考になるはずです。
国が認めた「債務整理」という手続きを活用すれば、月々の返済額を減らしたり、日々の取り立てを止めたりすることができます。手続きはカンタンなので、まずは債務整理に強い専門家に無料相談してみましょう。
【議題】借金はいくらからやばい?3つのパターンで分析
結論として借金の危険度は、単純に金額だけで判断することはできません。年収1,000万の方が事業投資のために100万円の借金をしているのと、年収ゼロの方が100万円の借金を背負ってしまっているのでは、やはり自ずと危険度や逼迫度合いが変わってくるのです。
結果、年収や生活状況、借入の目的など、様々な要因が絡み合って「やばい」状況が生まれるのです。ここでは、いくつかの具体的なケースを見ていきましょう。
ケース1:年収300万で総額300万円以上
年収300万円で300万円以上の借金があると、かなり厳しい状況だと言えます。年収と同額の借金は、返済に相当な時間がかかることを意味するのです。
仮に月々の返済額を5万円と設定した場合、利息を考慮せずとも完済までに5年以上かかる計算になります。実際には利息も加わるので5年での返済は(相当な繰り上げ返済がない限り)ほぼ不可能であり、さらに長期化・泥沼化する可能性が高いのです。
こうなると、生活費を切り詰めても返済が追いつかず、新たな借金を重ねてしまう「借金の雪だるま現象」に陥るリスクが高まります。債務整理を視野に入れた対応が必要になってくるでしょう。
ケース2:年収800万で総額1,200万円以上
年収800万円というと、一見余裕がありそうに思えます。しかし、総額1,200万円以上の借金があると話は別です。年収の1.5倍を超える借金は、返済に大きな負担がかかります。
月々の返済額を15万円と仮定しても、利息を除いて単純計算で7年以上かかることに。また、これだけの金額を借りられるということは、複数の金融機関から借り入れている可能性が高く、返済管理が複雑になっていくリスクも当然あります。
とはいえこのパターンは収入が比較的高いため任意整理や個人再生など、自己破産以外の債務整理の選択肢を検討する余地が他のパターンと比較して多分にあります。専門家に相談し、最適な方法を見つけることが重要です。
ケース3:年収200万円台で借金総額不明
これは「もはやレジェンドと言って過言ではない」ケースですが、決して笑い事ではありません。年収問題以前に借金の総額が把握できていない状況は、非常に深刻です。
借金の総額が不明というのは、複数の借入先から借りているうえに、返済が滞っている可能性が高いことを示唆しています。こうなると利息や延滞金が雪だるま式に膨れ上がり、返済不可能な金額に達してしまう危険性があるでしょう。
このケースでは言うまでもなく即時対応が必要不可欠になってきます。まずは借金の全容を把握し、専門家の助言を受けながら、自己破産を含めた債務整理の方法を検討する必要があるでしょう。
借金がやばくなるボーダーラインとは?具体的な目安
借金がどの程度からリスクが高まるのか、具体的な目安を見ていきましょう。借金問題が深刻化する前に対策を講じるための指標となりますので「自分はまだ大丈夫」と思わずにご覧ください。
総量規制を超えている
総量規制は貸金業法で定められた規制で、個人の借入可能額に上限を設けています。この規制によれば、借入上限は年収の3分の1となります。
例えば、年収が300万円の場合、借入可能額の上限は約100万円です。この規制を超えて借り入れている場合、すでに危険な状態に陥っていると言えるでしょう。
既存の借金の返済に窮し、新たな借金で穴埋めをしようとしても、それが叶わない状況に陥るのです。
返済期間が3年を超えても元金が減らない計算の場合
借金の返済期間が3年を超えても元金が減らない場合、こちらもやはり黄色信号です。長期間の返済で、利息負担が重くなる可能性も高くなります。
例えば月々の返済額が各社の定める「最低返済額」だけになっていたり、あるいは極度型のカードローンで何度も借りては返し、を繰り返していると元金が減らないどころか、借金が増え続けてしまいます。
長期間の返済は何も金銭的な負担だけがのしかかってくる訳ではありません。精神的ストレスも当然、大きくなります。加えて将来の計画も立てづらくなるため、できるだけ早い段階で返済計画の見直しを行うことが重要です。
借入先が5社以上ある場合
借入先が5社以上になると、各社への返済管理が非常に難しくなります。返済日や返済額が異なる複数の借金を管理するのは、想像以上に大変な作業なのです。
また特に注意が必要なのは、A社から借りてB社に返すといった「自転車操業」の状態です。これは借金問題が深刻化する典型的なパターンで、ほぼ例外なく「やばい」状況と言っていいでしょう。
借入先が増えれば増えるほど、総合的な返済計画を立てるのが難しくなります。また、どこかの返済が滞ると、そのしわ寄せが他の返済にも及ぶ可能性が高くなるなど、やはり行動や計画に「余白」がありません。債務の一本化や債務整理を検討する時期です。
金額別の危険度と対処法まとめ
ここまで借金の危険度について見てきましたが、次は金額別の危険度と対処法についてまとめていきます。ただし、これはあくまでも一般論であり、個人の状況によって適切な対処法は変わってくる点に注意が必要です。
10万円未満の借金でも要注意
「10万円くらいなら大丈夫」と思いがちですが、少額の借金でも油断は禁物です。特に、延滞の状況が続く場合は危険信号と言えるでしょう。
例えば、給料日前に10万円を借りて、給料日に返済するというパターンを繰り返している場合です。一見問題なさそうに見えますが、借金依存の始まりかもしれません。
「どうせ少額だから」という考えが、借金を習慣化させてしまう危険性があるのです。
10万円未満の借金でも、早めの返済計画見直しや相談が重要。特に、返済に困難を感じ始めたら、すぐに行動を起こすことが大切です。家計の見直しや、収入を増やす方法の検討など、小さな一歩から始めていきましょう。
100万円を超えた場合
借金が100万円を超えると、更に深刻さが増していきます。もはや任意整理や個人再生などの債務整理を検討する時期に入ったと考えてもいいでしょう。
100万円という金額は、多くの人にとって簡単に返済できる額ではありません。月々5万円の返済を続けたとしても、利息を考慮しない単純計算ですら相当な年月がかかります。実際には利息も加わるため、返済期間はさらに長くなります。
専門家に相談し、最適な返済方法や債務整理の選択肢を探ることが重要です。
例えば、任意整理を選択すれば、利息をカットしてもらえる可能性があります。また、個人再生であれば、収入に応じた返済計画を立てることもできます。
自分一人で抱え込まず、早めに専門家のアドバイスを求めることで、より効果的な解決策を見出せる可能性が高まるでしょう。
300万円以上の借金はどう対処する?
借金が300万円を超えると事態は「待ったなし」です。特に500万円以上の借金となると、自己破産も視野に入れた対応が必要になってきます。
この金額になると、通常の返済では追いつかず、利息の支払いだけで精一杯という状況に陥りやすくなります。
ここまで来てしまうと個人レベルでの対応は事実上ほぼ不可能です。弁護士や司法書士などの専門家に相談し、適切な解決方法を探る「潮時」といってよいでしょう。借金の状況を詳しく分析したうえで、任意整理、個人再生、自己破産など、代理人となる専門家と共に最適な選択肢を探っていきましょう。
なお自己破産は最後の手段ですが、場合によってはこれが最も効果的な解決策となることもあります。こちらも専門家のアドバイスを受けながら、慎重に検討していく必要があるでしょう。
【世帯種類別】借金している人の平均借入額
借金がいくらからやばいのか?を別の角度から見てみましょう。
ここでは世帯の種類別に借金をしている人の平均借入額について解説していきます。
単身世帯
まずは単身世帯です(一人暮らしの世帯)。
単身世帯で借金をしている人の平均借入額は1,270,000円というデータがあります。
借入の主な理由としては、昨今の様々な物価高騰や経済情勢の悪化に基づく生活資金としての借入、またこれに関しては従前からありますが、自動車など大型の買い物に当てる購入資金、その他旅行やレジャーといった資金で借入を行うケースが見られます。
加えて30代前半位までの単身世帯では、学生時代の奨学金の返済に関する借金が加算されるケースもあるでしょう。その他、日常の資金需要に使うクレジットカードのリボ払いにおける利息などを含めると、およそこのくらいの借金額になってくると見られます。
2人以上の世帯
続いて2人以上の世帯に関して見ていきましょう。
世帯の人数が増えると借入の理由も後述する通り変わってくるケースが多く、平均借入額はおよそ2,180,000円程度というデータとなります。
借入の理由としては単身世帯同様、生活資金や自動車などの購入資金が上位にランクインするわけですが、この世帯については加えて「子供の教育費用」や「冠婚葬祭」、その他ご家族の治療費・介護資金等もライフステージによっては借入の内訳として出てくる印象です。
このタイプの世帯に関しては「2馬力」、つまり共働きの世帯収入になるケースも考えられるため必ずしも借金が家計を圧迫するわけではないのですが、状況によっては返済できる力を超えて借入してしまっているケースもあり、対策が必要なケースもあるでしょう。
基本的に債務超過したら早めの整理が◯
どちらの世帯でも、基本的に返済能力を超える借入がある場合は、黄色信号といえます。
例えばカードローンの上限額いっぱいまで借入を行い、毎月の返済期日に最低返済額だけ入金してすぐに再借入を行う…といった「自転車操業」状態になっている場合は債務超過と言って差し支えないでしょう。
この状況になると今後何年たっても「借金をすべて完済するというゴール」が見えなくなります。
今は働くことによって自転車をこぎ続けられるかもしれませんが、何かの拍子に新規の借入が難しくなると計画が総崩れになるリスクも見逃せません。
例えば現在使っているカードローンやクレジットカードが返済のみの取引になるといったイレギュラーが1つでも起こると、あれよあれよという間に多重債務状態に陥ってしまう可能性もあるでしょう。
したがって、少しでも見通しがつきづらかったり「いま何かひとつでも計画が崩れたら対応しきれなくなる」といった自覚がある場合には早めに債務整理を検討していくと良いでしょう。
基本的に返済能力(=定期的に安定した金額を稼ぐ力)があればあるほど、そして対応が早ければ早いほど対応の難易度も下がっていくイメージです。
まとめ
借金問題は、放置すればするほど深刻化していきます。「いくらからやばいのか」という明確な線引きは難しいものの、いくつかの警戒サインはあります。総量規制を超えていたり、返済期間が3年を超えても元金が減らない、借入先が5社以上あるなどの状況は、要注意と言えるでしょう。
金額別に見ると、10万円未満の借金でも油断は禁物です。100万円を超えたら債務整理を検討し、300万円以上なら自己破産も視野に入れる必要があります。
総じて大切なのは「早めの対応」です。借金の金額が大きくなればなるほど、解決は難しくなります。少しでも不安を感じたら、まずは専門家に相談することをおすすめします。一人で抱え込まず、適切なアドバイスを受けながら、着実に借金問題を解決していきましょう。
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