投資による借金に悩んでいる方々に向けて、債務整理の可能性や正しい対処法について詳しく解説していきます。
投資における借金の特殊性や債務整理の具体的な方法、さらには再発防止のポイントまで、知っておくべき重要な情報をお伝えしますので最後までご覧ください。
国が認めた「債務整理」という手続きを活用すれば、月々の返済額を減らしたり、日々の取り立てを止めたりすることができます。手続きはカンタンなので、まずは債務整理に強い専門家に無料相談してみましょう。
【前提】投資による借金と一般的な借金の違いとは?
投資による借金と一般的な借金。一見すると同じように見えるかもしれません。しかし、その性質や取り扱いには大きな違いがあるのです。ここでは、投資が原因の借金の特殊性について詳しく見ていきましょう。
信販会社や消費者金融の禁止事項に抵触するおそれがある
投資のために行った借金には、大きな落とし穴が潜んでいます。
クレジットカード会社や消費者金融の多くは、借入れの際に「生活資金以外の用途でのご利用はお断りします」といった規約を設けているのです。
投資目的での借入れは、この「生活資金用途外のお使い道」に該当する可能性が高く、非常に危険です。仮に投資に失敗し、返済が滞った場合、規約違反を理由に厳しい取り立て(≒一括返済や訴訟による督促)を受ける可能性もあるのです。
言うまでもなく、投資が原因の借金も通常の借金と同様に返済義務があります。投資の失敗によって返済が困難になるケースも少なくありません。結果として、より深刻な事態に発展してしまうこともあるのです。
自己破産できない可能性がある
投資による借金は、一般的な借金と比べて自己破産が認められにくい傾向にあります。原則として、投資が原因の借金は自己破産で救済すべき債務ではないとの考え方があるからです。
しかし、全てのケースで自己破産が認められないわけではありません。裁判所の判断により、例外的に自己破産が認められる可能性もあります。これを「裁量免責」と呼びます。
裁量免責が認められるかどうかは、投資の目的や規模、借金の経緯など、様々な要素を総合的に判断して決定されますので専門家(司法書士・弁護士)への相談が事実上ほぼマストといえるでしょう。
追証・レバレッジ等で責任が取れない莫大な金額になるケースが多い
投資が原因の借金の怖さは、予想を超えた巨額の債務に発展する可能性が高い点にあります。特に注意が必要なのが、追加証拠金(追証)やレバレッジをかけた取引です。
例えば、FXなどの取引では、少額の資金で大きな取引を行うレバレッジ取引が可能です。大きな利益を得る可能性がある反面、予想外の相場変動で瞬く間に巨額の損失を被る危険性もあるでしょう。
さらに、相場が急激に変動した場合、追証が発生します。これに対応できないと、強制決済されて損失がでることはもちろん、差額の支払いを一括で求められる可能性があります。このように、投資が原因の借金は瞬く間に責任が取れないほどの莫大な金額に膨れ上がってしまうケースが少なくないのです。
【結論】投資でできた借金の債務整理、可能?不可能?
では投資による借金の債務整理は不可能なのでしょうか。結論から言えば、ケースバイケースです。可能な場合もあれば、困難な場合もあります。
ここでは、債務整理が可能なケースと不可能なケース、そして法的な観点から見た債務整理の可能性について詳しく見ていきましょう。
債務整理できるケースってどんな時?具体例は?
投資による借金でも、債務整理が可能なケースはあります。具体的には、任意整理や個人再生などによる方法が考えられます。
想定ケースとして、不動産投資の失敗による借金を抱えてしまった場合を考えてみましょう。このケースでは通念上、投資物件そのものに(※借金を返済できるだけの価値があるかどうかは別として)一定の財産価値がありますので、投資物件を任意売却した後、残った債務について債務整理を検討することになるでしょう。
また、一定の収入がある場合は個人再生という方法も選択肢に入ります。個人再生では、収入に応じた返済計画を立て、裁判所の認可を得ることで債務の一部を免除してもらうことができます。ただし居住用物件ではないため、投資物件を手放すことは事実上ほぼ避けられません。
債務整理できないケースは?
一方で、債務整理が困難なケースもあります。特に注意が必要なのは、投機的な取引や過度なリスクテイクによる借金です。
例えば、ハイリスク・ハイリターンを狙って頻繁に取引を繰り返すデイトレードや、レバレッジを極端に高く設定した取引などが該当します。このような場合、裁判所や債権者から見て、債務者(=申立人)の責任が重いと判断される可能性が高くなります。
特に自己破産の場合、投資による借金は免責不許可事由に該当する可能性が高いのです。「浪費又は賭博その他の射幸行為」によって生じた債務は、原則として免責が認められないからです。
結果として、債務整理が認められにくくなるか、認められたとしても条件が厳しくなる可能性があります。
【総合判定】法的な観点から見た債務整理の可能性は?
結論として投資が原因の借金の債務整理の可能性は、個々のケースに応じて裁判所が最終判断をすることになります。
例えば、真面目に勉強して慎重に投資を行っていたにもかかわらず、予期せぬ市場の変動で損失を被ったケースと、ギャンブル的な発想で無謀な投資を繰り返したケースでは、裁判所の判断も異なってくるでしょう。
投資でできた借金のよくある質問
投資による借金に悩む方々からは、様々な質問が寄せられます。ここでは、特によく聞かれる質問について、詳しく解説していきます。
任意整理vs個人再生vs自己破産ならどれがベスト?
「任意整理」「個人再生」「自己破産」それぞれに特徴があり、状況によって最適な選択肢は変わってきます。
なお投資における借金は前提として債務額も大きくなる傾向にあり、さらに証券会社等への返済については一般的な消費者金融への返済期日と比較して短期になりがちですので、いわゆる「即決即断」が求められるシーンが多くなることは念頭に置いておきましょう。
まず任意整理は、債権者と直接交渉して返済条件の見直しを図る方法です。手続きが比較的簡単で、資産を失うリスクが低いのが特徴です。ただ債権者の同意が得られない場合も実務上多々あり、その場合は他の方法を検討する必要が出てきます。
続いて個人再生は一定の収入がある場合に適した方法です。裁判所の管理下で返済計画を立て、債務の一部を免除してもらうことができます。居住用物件などについては法的整理における「別除権」を規定してもらえるケースもあることから財産を保持できるのが大きなメリットですが、裁判所が介入する手続きになること(=官報に事実が掲載される)には注意が必要です。
最後に自己破産は破産法に基づき債務を免責(チャラ)にしてもらえる可能性のある方法です。結局のところ「どの方法が最適か」についてはケースバイケースでしかなく、個々の状況によって異なります。専門家に相談しながら、自分にとってベストな選択をしていくことが重要です。
投資リスクの管理と再発防止ポイントは?
投資が原因の借金の問題を解決した後は、再発防止が重要になってきます。ここでは、投資リスクの管理と再発防止のポイントについて解説します。
まず重要なのは、分散投資です。投資の世界では「卵を一つのかごに盛るな」ということわざもあるように、一つの投資対象に全てを賭けるのは非常に危険です。複数の投資対象に資金を分散させましょう。(もっとも、債務整理後に再び投資の世界へ舞い戻るには時間がかかりますが)
専門家への相談が重要な理由とは?どんな専門家に?
投資が原因の借金の問題解決にあたっては、専門家への相談が非常に重要です。その理由と、相談すべき専門家について詳しく見ていきましょう。
理由としては「専門家に相談することで、個々の状況に応じた最適な解決策を見出せる」があります。
投資が原因の借金の問題は一般的な解釈では対応しきれないほどに複雑で、一般の人にはわかりにくい法的な側面も多々あります。そこで専門家の知識と経験を借りることで、より適切な対応が可能になるのです。
では、どんな専門家に相談すべきでしょうか。主な選択肢として、弁護士と司法書士が挙げられます。特に、債務整理の経験が豊富な専門家を選ぶことが重要です。
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まとめ
投資による借金の債務整理は、一筋縄ではいかない問題です。通常の借金とは異なる特殊性があり、債務整理の可能性も状況によって大きく変わってきます。
ただし、決して希望がないわけではありません。状況に応じて適切な対応をとれば、問題解決の道は開かれています。
重要なのは、早期に専門家に相談し、正しい情報と適切なアドバイスを得ること。そして、投資リスクの管理と再発防止にも十分な注意を払うことが大切です。
一般的な尺度で見ても、また多重債務者向けメディアとして見ても相当に困難な状況ではありますが、適切な対応で新たな人生のスタートを切ることは十分に可能です。
この記事の情報を参考に、一歩ずつ前に進んでいきましょう。
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