経済情勢が厳しい昨今、借金に苦しむ人が増えてきてます。そんな中、消費者金融への借金だけでなく、三井住友銀行のような大手銀行からの借金への返済が滞りがちになるケースもよくみられます。
このままでは返済の目処が立たない、といったときに有効なのが債務整理ですが、債務整理の中でも特に効力の高いのが「自己破産」です。しかし、三井住友銀行での自己破産には他にはない注意点もあります。
そこで今回は、三井住友銀行での自己破産は可能かどうかについて説明し、三井住友銀行が絡む自己破産の注意点や、三井住友銀行からの借金を自己破産する手続きの流れについて解説していきます。
ぜひ最後までお読みください。
国が認めた「債務整理」という手続きを活用すれば、月々の返済額を減らしたり、日々の取り立てを止めたりすることができます。手続きはカンタンなので、まずは債務整理に強い専門家に無料相談してみましょう。
【前提】三井住友銀行での自己破産は可能か?
結論から言います。三井住友銀行での自己破産は可能です。
三井住友銀行はいうまでもなく正規の金融機関であり、法律に則った健全な運営をしている会社です。ですから、問題なく自己破産の申し立てに応じてくれる、というわけです。
ただし、自己破産はメリットも大きいですが、デメリットもある債権整理の方法です。特に、後述しますが、三井住友銀行が絡む自己破産には注意点が多いのも事実です。
三井住友銀行への借金が返せない場合には、自己破産以外の選択肢も検討すべきです。
自己破産以外の債務整理には、任意整理や個人再生があります。3つの方法を簡単にまとめると以下のようになります。3つとも実行するとブラックリストに載ることになるのは、共通しています。
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- 任意整理:債権者の同意を得て借金を減額する債務整理方法。司法書士などの専門家を通じて債権者と交渉する。
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- 個人再生:裁判所に再生計画を認めてもらい借金を大幅に減らす方法。住宅ローン特則を利用することでマイホームを守りながら債務整理ができるのが大きな特徴。
- 自己破産:全ての借金が基本的にはゼロになる代わりに財産を失う債務整理の方法。職業や資格に制限がかかる場合あり。
債務整理の種類によってもメリット・デメリットがあります。わからないことが多ければ、法律の専門家である司法書士や弁護士に相談しましょう。
【注意】三井住友銀行が絡む自己破産の注意点は多い
自己破産の一般的なデメリットとしては、ブラックリストに載っている期間(原則5〜10年間)はクレジットカードやローンなどの審査に通らなくなるといったことが挙げられます。
そしてこの他にも、三井住友銀行が絡む自己破産には特別な注意点があります。
以下、詳しく見ていきます。
注意点1:三井住友銀行の口座が凍結される恐れがある
注意点その1としては、三井住友銀行の口座が凍結される恐れがある点が挙げられます。
銀行口座をいつでも引き出し可能な状態にしておくと、預金者がATMなどから引き出してしまい、借入金額と相殺できる口座内の残高が減ってしまう(つまり、預金の差し押さえができなくなる)からです。
そこで、口座を凍結し預金を引き出せなくする、というわけです。
ちなみに、自己破産しても銀行口座を新しく開設することは可能です。口座が作れなくなるわけではありません。
注意点2:口座凍結後、強制解約となる恐れがある
注意点その2としては、三井住友銀行の銀行口座が凍結された後、強制解約となる恐れがある点が挙げられます。
三井住友銀行では口座開設時に「返済不能となった時点で口座が解約される」と契約書に書いてあるからです。
銀行口座は、生活の上での各種自動引き落としや送金などに使うものです。ですから、口座が凍結・強制解約されると、生活にかなりの支障が出るといえます。
自己破産を申し立てる前に、お金をおろしておく、支払い口座から外しておくといったことをしておきましょう。
注意点3:「喪明け後」も三井住友系列には社内ブラック情報が残る
個人信用情報に関しては、情報の保有期限が決められています。保有期限は原則5〜10年で、それ以降は破産情報は削除されます。これは通称「喪明け後」と呼ばれています。
しかし、三井住友系列の社内で所有している支払状況・利用状況に関する情報は、半永久的に削除されません。
そのため、消費者金融のプロミスなどの三井住友系列では社内ブラック情報が残るため、「喪明け後」も審査に通る可能性は限りなくゼロです。
三井住友銀行からの借金を自己破産する手続きの流れ
上に述べたような注意点や一般的なデメリットを踏まえた上で、三井住友銀行からの借金を自己破産によって解決することを選択したとします。
この時の、自己破産する手続きの流れについて説明していきます。大まかな流れは以下の通りです。順を追ってみていきます。
- 司法書士または弁護士に相談する
- 裁判所へ申し立てる
- 免責許可決定を受ける
ちなみに、司法書士などに相談してから完了までには、およそ3ヶ月ほどかかると考えてください。
流れ1:司法書士または弁護士に相談する
まずは、司法書士または弁護士に自己破産について相談します。
実は、自己破産は債務者自身でも手続きは可能です。しかしその手続きは、慣れていない一般人には煩雑なものです。なので、ほとんどの人は司法書士または弁護士に依頼しています。
相談・依頼する先が司法書士か弁護士かで、状況は変化します。
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- 弁護士に相談・依頼した場合:弁護士は債務者の代理人として参加できるため、必要書類の作成・提出から裁判所や破産管財人とのやり取りまで、すべてを任せることができます。
- 司法書士に相談・依頼した場合:司法書士は書類作成のみしかできません。裁判所への書類提出や、裁判所や破産管財人との交渉は、すべて債務者自身の手で行うことになります(交渉の前に助言はしてくれます)。
費用は弁護士より司法書士に依頼する方が安い場合が多いです。
なお、司法書士または弁護士に自己破産の手続きを依頼すると、債権者あてに「受任通知」という書類が送られます。
この受任通知が送られることによって、一旦返済を止めることができ、督促や取り立ても止まります。返済や督促に追い詰められている債務者にとっては、これは心強い点です。
流れ2:裁判所へ申し立てる
次に、裁判所へ自己破産の申請をします。これを「申立」と言います。申立をする前に、申請に必要な書類を、漏れや間違いがないように作成する必要があります。
司法書士や弁護士に依頼した場合、書類作成はほぼ代行してもらえます。またこの書類作成と平行して、必要書類(住民票など)を確認し、取得していきます。
作成した書類を、債務者の居住地域を管轄する地方裁判所に提出し、自己破産の申立を行います。弁護士に依頼した場合には、代理で提出もやってくれます。司法書士の場合には、債務者自身が提出する必要があります。
なお、破産手続きの申立から免責許可決定までの期間、制限される資格や職業がある点には注意してください。
流れ3:免責許可決定を受ける
最終的には、裁判所での手続きを経て、「免責許可決定」を受けることができます。
免責許可決定後、約2週間後に官報公告がされます。債権者からの不服申し立てがなければ、免責許可決定が確定します。ちなみに、個人の自己破産で不服申し立てがおこるケースは、ほとんどありません。
なお、官報公告には、名前や住所が記載されます。これを見れば、どこの誰が自己破産をしたのか、ということがわかってしまう点は頭に入れておきましょう。
免責許可決定の確定後は、原則としてすべての借金が免除されます。また、制限されていた資格・職業の制限も解かれます。
ただし、非免責債権に該当するもの(税金や養育費など)は免責が受けられません。これらの支払い義務が残ったままとなる点には注意が必要です。
まとめ
今回は、三井住友銀行での自己破産は可能であることを説明しました。その上で、三井住友銀行が絡む自己破産の注意点や、三井住友銀行からの借金を自己破産する手続きの流れについても解説してきました。
三井住友銀行からの借金の解決に自己破産という手段を取ることには、自己破産の一般的なデメリットだけでなく、三井住友銀行特有の注意点もあります。
このようなことを考慮しながら、自分にとって最適な債務整理について検討することは、一人で遂行するにはハードルが高いと言えます。
最適な債務整理を検討したい方は、ぜひ債務整理に強い司法書士や弁護士に相談してみてください。
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