闇金の取り立ては、何も本人だけの問題ではありません。
違法な存在である闇金は、時として家族などの身内をも巻き込む危険性があります。
そこで、今回は闇金の取り立てで、家族にどのような影響が出るのか、詳しく解説していきます。
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闇金から債務者家族に対する嫌がらせ
闇金から債務者の家族に対して嫌がらせを受けるケースは意外に多いものです。具体的には以下のような嫌がらせが行われています。
- 玄関ドアに落書き・張り紙をする
- 玄関前で騒ぐ
- 玄関チャイムを鳴らし続ける
- 玄関をドンドン叩く
- 自宅前をウロチョロ徘徊する
といったベーシックなメニューの他、以下でご紹介するような嫌がらせも余裕で行います。
【実家周辺】ご近所への風評被害
まず債務者の実家周辺で行われることのある嫌がらせを紹介します。
具体的には闇金が債務者の実家周辺へ突撃し、ご近所さんに「ここの家の〇〇さんにお金貸したんですけど返済がなくて～」など、個人情報ダダ漏れの嫌がらせ告発を行います。
これによりご近所さんは、債務者の家庭環境の異変を感じ取ります。
もちろん、これ以外の方法で闇金がご近所さんに対して嫌がらせを行うパターンもあります。それは主に以下の2つになります。
一つは、ご近所さんに対して毎日毎日しつこく訪問するというもの。
これは単なる迷惑行為ですが、執拗であること、そしてターゲットがご近所さんということで、より悪質だと言えるでしょう。ここまでされてしまうと、ご近所さんとしても「この人のことはよく知らないのに、なぜウチがガラの悪い人から毎日毎日いろいろ聞かれなきゃいけないの」と不信感を抱きます。
もう一つは、ご近所さんというより、近隣にゴミを散乱させたり汚物を投げたりするという方法です。
こちらに関しては、ただの犯罪なので警察沙汰になりかねません。
このように「自分が受けるべき仕打ちを、ご近所さんなど他人にも行う→債務者が住みづらくなる→何とか返済させる」というのが闇金のやり口なのです。
家族への電話攻撃
実家の固定電話、その他緊急連絡先として申込時に指定した携帯電話に、闇金業者から電話がかかってくることがあります。
闇金業者は債務者の個人情報を徹底的に調べ上げており、債務者の親兄弟、配偶者、子供に電話をしてくることも最近は多いようです。
闇金業者は当然債務者の借金状況を細かく把握しており、債務者の両親や兄弟姉妹に「息子さんがお金を借りて返さない」「このままだとあなたに払ってもらうしかない」など、精神的に追い込もうとするわけです。
なお、闇金業者としては、あわよくば家族が代わりにお金を払ってくれないかと考えているわけです。
もちろん、貸金業法では代位弁済を求めることは厳しく制限されており、例え闇金業者であっても、本人の同意なしに勝手に他人に対して金を返せと迫ることはできません。
しかし、闇金は債務者から許可なく家族や親戚に電話をかけてくることが多いのです。つまり、法律的に不可能なことでも平気でやってくるということです。
中には「代位弁済は法的にアウトだから、じゃあアナタが僕たちからお金を借りて、その人の代わりに返済してくれる方法もありますよ」などと、地獄のお誘いをしてくることもあります。
その他、ひどい場合だと家族のみならず親戚一同にも電話を掛けたり、戸別訪問して嫌がらせを行うケースも報告されています。
家族の学校・職場へ突撃
非常に悪質ですが、ご家族の方が通われている学校に突撃することもあります。
闇金業者は債務者の家族の通学先まで調べ上げて突撃するわけですから、その情報収集能力には驚かされるものがあります。
こういった事例ではお子様が精神的に追い詰められてしまうこともあります。
また、さすがに闇金もいきなりお子様に怒鳴ったりはしませんが（警察を呼ばれるため）、お子様の様子を見て債務者へ「お子さん〇〇色のランドセルがええの～」と、暗にお子様を監視していることを告げて脅迫材料にすることも多いのです。
さらにひどい場合になると、学校の職員に対して「〇〇の親は金を返さない詐欺師だ」などと吹聴し、さらにPTAなどにも嫌がらせを行うことで、お子さんを孤立させ、いじめの対象にさせたりするなど危害を加えようとすることもあります。
また闇金業者は債務者の家族についても個人情報を徹底的に調査しているため、債務者本人はもちろん、ご家族の勤務先情報も入手しています。
そして、まずは債務者の勤務先に電話をかけ、債務者の個人情報を垂れ流すわけです。この行為により、結果として会社の同僚や上司に迷惑をかけ、人間関係が悪化することも珍しくありません。
続いて家族の職場へ鬼電をかけたり、直接押しかけたりしてくる場合があります。この場合、家族が闇金業者の言いなりになってしまい、結果的に闇金業者の思う壺というパターンも少なくありません。
闇金から家族への嫌がらせ対策
ここからは、闇金から家族への嫌がらせをストップさせる方法についてご紹介します。
闇金から家族に嫌がらせを受けないようにするには、以下の点に注意することが大切です。
- 自宅や実家には絶対に闇金業者を入れさせない
- 会社や勤務先には闇金業者が来ないことを確認してから出勤する
- 闇金に強い司法書士or弁護士に相談する
ひとつずつ解説します。
自宅や実家には絶対に闇金業者を入れさせない
まず、自宅や実家には絶対に闇金を招き入れてはいけません。あとから「いやこいつらが招き入れてくれたから」と、警察に開き直られる可能性があります。
なお闇金業者は基本的に最初から債務者の自宅や会社に突撃することはありません。
理由は簡単で、突撃した瞬間に警察に捕まるリスクが非常に高いからです。
そのため、闇金業者は突撃する前に債務者の身辺調査を入念に行い、債務者がどこに住んでいるのか、また勤め先などもしっかりチェックしていることが多いのです。
しかし、返済がなかったり、連絡がつかないと闇金としては「安否確認」という名目で勝手に家に入ることもあるでしょう。この場合は警察もなかなか対応ができなくなってしまいます。
会社や勤務先には闇金業者が来ないことを確認してから出勤する
会社や勤務先の周囲に闇金業者がいないかどうか、必ず事前に確認しておきましょう。特に休日明けは注意が必要です。
また、可能であれば信頼できる同僚や上司などに事情を説明し、一緒に出社してもらうようにするとか、あるいは万が一の際には速やかに警察を呼んでくれるようにお願いするといいでしょう。
闇金に強い司法書士or弁護士に相談する
もしご自身だけで解決できないようでしたら、闇金に強い司法書士or弁護士事務所に依頼することをオススメします。
司法書士or弁護士事務所なら法律的な観点からアドバイスしてくれますし、闇金からの取り立てについてもきちんと対処してくれます。
ちなみに司法書士や弁護士は警察よりも闇金に対して影響力を持つのが一般的です。
なぜなら彼らが介入することで、闇金側としては口座凍結リスクが上がってしまうからです。
一般的に闇金業者は回収の際に銀行口座へ振り込ませることが多く、それができなくなると回収できなくなってしまうため、闇金側は司法書士や弁護士が介入した場合、1件の債務者より他の債務者からの入金先を確保したほうが賢いと判断します。
また、闇金からの取り立ては違法行為ですから、金融機関も口座凍結には積極的です。
弁護士や司法書士からの連絡であれば、それはなおさらのこととなります。ということで、場合によっては警察よりも強い権限を持っています。
【詳細解説】闇金が司法書士＆弁護士に弱い理由
闇金は基本的に、警察よりも司法書士や弁護士に弱い傾向にあります。
理由としては、司法書士や弁護士は闇金業者に対して様々なカードを所持しているためです。
例えば先程も紹介した口座凍結についても、熟練の司法書士であれば、そもそもいくらかの金融機関とのパイプを持っているケースが一般的です。
闇金業者が返済先口座として利用している口座の金融機関の担当者と電話一本で繋がれるというケースも珍しくはありません。
さらに、そこで専門家が「あなたの金融機関の口座で犯罪を行っている形跡がある。ついてはこの口座を凍結していただきたい」と一言添えるだけで即座に闇金のライフラインともいえる銀行口座が凍結されてしまうことになります。
銀行口座の凍結は振り込みが受けられなくなるばかりか、現段階で口座に入っているお金も引き出すことができなくなります。文字通り闇金業者からすれば致命傷となるわけです。
司法書士の先生は特に、元々遺産相続やその他「人生のドラマ」とも呼べる修羅場を多数仕事として経験しているケースが多く、闇金業者に対しても人間味のある交渉をすることが可能です。
特に借金問題に熟練している司法書士の先生の場合、闇金業者側の顔を最低限立てつつ、かといって強硬策に出るわけでもなく、うまい具合にゼロ和解と言って元金と利息の支払からストップできるような交渉を勝ち取ってくれるケースもあります。
ちなみに、当サイトでご紹介しているイーライフ司法書士事務所でも、こういった評判が多く聞かれます。
なおここで注意しておきたいポイントがあります。
司法書士や弁護士のバッジを持っている先生であれば、誰でも闇金に対応できるというわけではありません。
大事なのは闇金との交渉力です。
つまりバッジを持っているだけですぐに強硬策に出るような先生の場合、闇金業者が採算度外視で報復行動に出てくる可能性があります。
よって司法書士や弁護士を入れた結果として、見せしめ的に個人情報が拡散されてしまったりお金の関係が一切ないにも関わらず、闇金が身銭を切ってでも嫌がらせをしてくるケースが見られるというわけです。
ほんまもんの先生が出てきたらワシらかて引くがな。妖怪みたいな先生出てきたらなんやかんや情報交換までしたりすることもあるで。
あと、雑談して普通に話が終わるケースもあるさかい、まあ・・・相談するんやったら熟練のおじいちゃん先生とかの方がええんちゃうかな。
ワシの立場で言えることやないけど。何が言いたいて、せめてな。ちゃんと話できる先生連れて来いっちゅうことや。
まとめ
当記事では、闇金業者への返済ができなくなった際に、家族に及ぼす影響について解説しました。
総括すると、
- 闇金は違法な存在なので、家族であっても取り立てを行う。よって闇金業者を近づけてはいけない
- 自宅や実家に闇金業者を入れることは、自分の首を絞めることと同じ
- 闇金に強い専門家に相談することで対処は可能
ということを肝に銘じて下さい。
闇金への返済を滞ることで、自分の周囲にも迷惑がかかりますので、返済できない際は、できるだけ早く司法書士や弁護士などの専門家へ相談をしてみましょう。
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