返済が滞ると始まる消費者金融からの取り立て。借りたお金を返せないのはつらいことですが、さらに追い打ちをかけるように始まる取り立ては本当に精神的にきついもの。「もう勘弁してくれ」と思いつつ、なかなか止まらない取り立てから、どうしたら楽になれるのでしょうか。
今回は、消費者金融の取り立ての実態や、それを止める方法について詳しく解説します。また、万が一違法な取り立てを受けた場合の対処法についても触れていきます。借金に悩む人の力になれれば幸いです。
国が認めた「債務整理」という手続きを活用すれば、月々の返済額を減らしたり、日々の取り立てを止めたりすることができます。手続きはカンタンなので、まずは債務整理に強い専門家に無料相談してみましょう。
消費者金融の取り立ては実際どんな流れで行われる？
借金の返済が遅れると、消費者金融はさまざまな手段を使って債権回収を試みます。その流れを具体的に解説していきましょう。
返済が遅れるとまず起こること
返済日を過ぎると、まず電話による督促が始まります。「お支払いが遅れていますが、いつごろご入金いただけますか？」といった内容の電話がかかってきます。最初のうちは比較的穏やかな口調ですが、日を追うごとに督促の頻度が増え、トーンも厳しくなっていくでしょう。
電話での督促と並行して、督促状や催告書といった文書による督促も行われます。これらの文書には、支払期限や連絡先などが記載されており、早急な対応を求められるでしょう。
取り立ての手段はどんどんエスカレート
電話や文書による督促に応じない状態が続くと、取り立ての手段はエスカレートしていきます。内容証明郵便による最終催告が送られてくることも。
内容証明郵便は、その内容が正確に相手に伝わったことを証明する効力を持つため、法的措置への移行を示唆する意味合いがあります。
さらに、自宅への訪問による取り立ても行われるかもしれません。突然、見知らぬ人物が玄関先に現れ、返済を迫られる事態は非常に恐ろしいものです。しかし、訪問取り立ては法律で厳しく規制されており、暴力や脅迫を伴う行為は絶対に許されません。
法的措置はいつ頃取られる？
長期間にわたって返済が滞り、督促にも応じない状況が続くと、消費者金融は法的措置に踏み切る可能性があります。具体的には、支払督促の申立てや訴訟の提起などです。
支払督促は、裁判所を通じて債務者に支払いを命じる手続きです。債務者が異議を申し立てなければ、強制執行が可能になります。一方、訴訟が提起されると、裁判所での審理を経て判決が下され、判決が確定すれば、やはり強制執行の対象となります。
法的措置が取られる時期は、滞納期間や金額、債務者の対応などによって異なりますが、一般的に6ヶ月から1年程度の滞納が続くと、法的措置への移行を検討し始める消費者金融が多いようです。
消費者金融の取り立てにも法律で決められたルールがある
取り立てというと、怖いイメージを持つ人も多いでしょう。しかし、消費者金融の取り立てには法律で定められた厳格なルールがあります。このルールを知っておくことで、不当な取り立てから身を守ることができるでしょう。
取り立ての時間帯に制限がある
貸金業法により、消費者金融の取り立ては午後9時から午前8時までの間は禁止されています。この時間帯に電話がかかってきたり、訪問を受けたりした場合は、明らかな違法行為です。
深夜や早朝の取り立ては、債務者の生活や睡眠を妨げ、精神的な苦痛を与える可能性が高いため、このような規制が設けられています。休日の取り立ても原則として禁止されていますが、債務者の承諾がある場合は例外的に認められることがあります。
1日に何回も電話をかけてくるのは違法
「1日中、電話が鳴りっぱなし」というような状況は、明らかに違法です。貸金業法では、1日に何度も電話をかけるなど、執拗な取り立ては禁止されています。これは、債務者の平穏な生活を守るためのルールです。
具体的な回数の制限は法律で明記されていませんが、常識的に考えて、1日に3回以上の電話は過剰だと判断される可能性が高いでしょう。また、短時間に何度も電話をかけてくる行為も、執拗な取り立てとみなされます。
勤務先への連絡や第三者への情報漏洩は許されない
債務者のプライバシーを守るため、消費者金融が勤務先に連絡を取ることは原則として禁止されています。例外的に、債務者の居所や連絡先を確認する目的で、必要最小限の範囲で勤務先に問い合わせることは認められていますが、債務の内容や返済状況について言及することは絶対に許されません。
また、債務者の家族や知人など、第三者に債務の情報を漏らすことも禁止されています。これは、債務者の社会的信用を守るためのルールです。もし、周囲の人に債務の存在や返済状況を知られてしまったら、債務者の生活や人間関係に深刻な影響を及ぼす可能性があるからです。
取り立てを止めるにはどうすればいい？
取り立てに悩まされ続けるのは、精神的にも肉体的にも大きな負担でしょう。では、どうすれば取り立てを止められるのでしょうか。ここでは、具体的な方法を紹介します。
支払い計画を提案する
まず試すべきなのは、消費者金融との交渉です。現在の収入や生活状況を踏まえた、無理のない返済計画を提案してみましょう。
たとえば、毎月の返済額を減額してもらい、返済期間を延長する、といった提案です。
消費者金融側も、債権回収のためには債務者の生活再建が必要だと理解しています。合理的な提案であれば、受け入れてもらえる可能性は十分にあります。交渉が成立すれば、取り立ての頻度や強度が緩和されるでしょう。
債務整理を検討する
返済計画の提案が難しい場合や、提案が受け入れられなかった場合は、債務整理を検討する価値があります。債務整理には、任意整理、個人再生、自己破産などの方法があります。
任意整理は、弁護士や司法書士を介して債権者と交渉し、返済条件の変更や債務の一部免除を求める方法、個人再生は、裁判所の関与のもと、収入に応じた返済計画を立てて債務を返済していく方法、自己破産は、裁判所に破産を申し立て、債務を免除してもらう方法です。
いずれの方法も、手続きが始まると取り立ては停止されます。ただし、それぞれに長所短所があるため、自分の状況に合った方法を選ばなければいけません。
専門家に相談するメリットは？
債務整理を検討する場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。専門家に相談すると、自分の状況に最適な債務整理の方法を客観的に判断してもらえます。
また、債権者との交渉も代行してもらえるため、精神的な負担が大きく軽減されるでしょう。さらに、違法な取り立てから身を守るためのアドバイスももらえます。
専門家への相談には費用がかかりますが、多くの場合、初回相談は無料で受けられます。まずは気軽に相談してみると良いでしょう。
違法な取り立てを受けたらどう対応する？
ここまで、合法的な取り立ての範囲内での対応方法を解説してきました。しかし、残念ながら違法な取り立てを行う業者も存在します。もし違法な取り立てを受けた場合、どのように対応すればよいのでしょうか。
まずは証拠を集めよう
違法な取り立てを受けた場合、まず重要なのは証拠を集めることです。電話での取り立ては、可能であれば通話を録音しましょう。訪問による取り立ての場合は、来訪者の特徴や言動をできるだけ詳しくメモしておきます。
深夜や早朝の電話、執拗な取り立て、脅迫的な言動など、明らかに違法と思われる行為があった場合は、日時や内容を細かく記録しておくことが重要です。これらの証拠は、後の法的措置や相談の際に大きな力となります。
どこに相談すればいい？
違法な取り立てを受けた場合、まずは弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。法律の専門家は、違法行為の判断や対処方法について適切なアドバイスをくれるでしょう。また、必要に応じて債権者側との交渉も代行してくれます。
また、各地の消費生活センターも頼りになる相談先です。消費生活センターは、消費者トラブル全般について相談に乗ってくれる公的機関です。違法な取り立てについても、適切なアドバイスや情報提供をしてくれます。
相談する際は、事前に集めた証拠を整理して持参すると、より具体的なアドバイスを受けられるでしょう。
警察に通報するべきか
暴力や脅迫など、明らかに犯罪性の高い行為があった場合は、警察への通報を検討しましょう。特に、生命や身体の安全が脅かされるような状況では、躊躇せずに110番通報するべきです。
ただし、取り立て行為のグレーゾーンについては、警察が介入を躊躇するケースもあります。そのような場合は、先に述べた法律の専門家や消費生活センターに相談し、適切な対応方法を相談するのがおすすめです。
警察に通報する際も、できるだけ具体的な証拠を提示できるよう準備しておくことが大切です。
まとめ
消費者金融の取り立ては、法律で厳しく規制されています。時間帯の制限や、執拗な取り立ての禁止、第三者への情報漏洩の禁止など、債務者の権利を守るためのルールが存在します。これらのルールを知っておくことで、不当な取り立てから身を守ることができるでしょう。
取り立てを止めるには、支払い計画の提案や債務整理の検討が有効です。特に、債務整理を検討する際は、専門家のアドバイスを受けることで、自分に最適な方法を選択できます。
また、違法な取り立てを受けた場合は、証拠を集めた上で専門家に相談することが重要です。状況に応じて警察への通報も検討しましょう。
消費者金融の取り立てに関してお悩みの方は、当サイトで紹介している債務整理に強い司法書士事務所・弁護士事務所に相談してみる選択肢もあります。一人で悩まず、専門家のアドバイスを受けることで、問題解決の糸口が見つかるかもしれません。まずは相談されてみてはいかがでしょうか。
借金問題は必ず解決できます。あきらめずに、一歩ずつ前に進んでいきましょう。
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