流行メディアの移り変わりとともに、詐欺の手口も時代によって変化します。最近では、LINEグループを舞台とした投資詐欺の被害が急増しています。
被害に遭わないためには、どういったことに注意するべきでしょうか。
そこで今回は、LINEグループの詐欺被害や傾向、返金要請が難しい理由、そしてLINEグループで騙された時の対処法について解説していきます。
ご注意ください
マッチングアプリやSNSなどを通じた詐欺被害が拡大中のロマンス詐欺は、詐欺かどうかがわかりにくいのが特徴です。「詐欺か好意か確かめたい」「詐欺相手から返金してほしい」とお悩みの方は、投資詐欺に強い弁護士の無料相談を活用することで解決できる可能性があります。
LINEグループで多発中の詐欺被害まとめ
LINEグループで多発中の詐欺被害は、以下の4つです。
- 投資詐欺
- 情報商材詐欺
- 副業詐欺
- LINE乗っ取り詐欺
以下、順を追って解説します。
投資詐欺
投資詐欺とは、投資を利用した詐欺のことを言います。
詐欺師は必ず儲かる投資だと伝え、多額の出資をさせます。また、儲かるツールなどを買わせる手口もあります。
最近ではLINEグループでも投資詐欺が横行しているという報告があり、注意が必要です。
情報商材詐欺
お金持ちや社会的成功者を装って近づき、「この情報を購入すれば同じように稼げる」と商材を売りつける詐欺が増えています。
お金持ちアピールをしているが、高級車やタワマンは借り物で実際は質素な生活をしていることも少なくありません。
LINEグループでも、このような情報商材詐欺が行われているので注意が必要です。
なお、情報商材は高額であることが多いため、購入する前に十分な検証を行うようにしましょう。
副業詐欺
LINEグループを経由して、副業に誘う詐欺が行われています。
詐欺者は副業をするためと称して高い機材を買わせたり、情報商材詐欺のように情報を買う必要があると伝え、お金を請求します。
副業内容が投資の場合は、「必ず稼げます」「1日10分で10万円」と好条件をチラつかせ、お金を出させようとします。
LINE乗っ取り詐欺
LINEグループに参加しているうちに、LINEのアカウントを乗っ取られてしまうケースがあります。
LINE乗っ取り詐欺と呼ばれるものです。
LINEを乗っ取られると、そのアカウントで友人宛に様々な勧誘をされる可能性があります。
例えば、マネーカードを送ってほしい、あるいはこのリンクを踏んでほしいなどといったものです。
友人から送られてきたメッセージのため信じてしまうケースも多々あり、これを機に友人関係が壊れてしまう可能性もあります。
また、LINEPayの残高を使われたり、クレジットカード連携から高額な被害に遭う可能性もあります。
こんなLINEグループには要注意!
要注意のLINEグループは、以下の3つの傾向があります。
- 勝手に招待されたグループ
- オープンチャットで宣伝されているグループ
- 美味しい話ばかりされるグループ
順を追ってみていきましょう。
勝手に招待されたグループ
2021年9月頃に実施されたLINEのアップデートにより、グループ作成時にメンバーの招待・承認が不要になりました。
そのため、自分の意志と関係なく勝手に招待されることがあります。
現状、グループ参加を拒否する設定はないため、事前に確認がない場合、そのようなグループからはすぐに抜けることが重要です。
オープンチャットで宣伝されているグループ
オープンチャットでは、参加者が匿名で参加できます。
参加自由なグループが多いため(承認制グループもある)、宣伝目的で入室してくる人もいます。
脈略もなく宣伝されているLINEグループは、詐欺の可能性が高いので注意が必要です。
美味しい話ばかりされるグループ
「1日10万円稼げる!誰でもOKな案件あります」のような美味しい話ばかりされるグループには気をつけましょう。
参加している人もグループの主催者とグルの可能性があり、「私も稼げました」と話している可能性もあります。
いかにも怪しそうな情報であっても、何度も見ることで「本当に稼げるかも」という心理状態になる可能性があります。ある種の「洗脳」です。そのようなグループからは退会することをおすすめします。
LINEグループでの詐欺被害、返金要請が難しい理由は?
LINEグループでの詐欺被害は、返金要請が難しいと言われています。
主な理由は以下の4つです。
- グループ内のメンバーの素性が不明
- 相手の連絡先がLINE以外不明
- 詐欺での立件が難しい
- 飛ばし口座を使われている
詳しく解説していきます。
理由1.グループ内のメンバーの素性が不明
グループメンバーの素性が不明なケースが多く、返金要請が難しいことが挙げられます。
メンバーとLINEだけでつながりでリアルで会ったことがない場合、男性か女性かもわからないという問題があります。
また、グループの場合は誰が首謀者かもわかりません。
このような場合、返金請求がさらに難しくなることもあり注意が必要です。
理由2.相手の連絡先がLINE以外不明
相手の連絡先がLINE以外不明であることも、返還請求の難しい理由の一つです。また、オープンチャット経由であればLINEすらわからないこともあります。
オープンチャットから直接の個別連絡はできないため、相手からブロックされたり、LINEを退会されてしまうと打つ手がなくなってしまいます。
相手の確実な連絡先を確認しておくことが重要です。
理由3.詐欺での立件が難しい
そもそも、詐欺での立件が難しいことが挙げられます。
傷害罪の場合、直接怪我をしていれば立件しやすいものです。しかし詐欺の場合はそうではなく、お金を騙し取られます。
厄介なポイントは「騙し取る」ことです。副業詐欺の場合、犯人は騙す気はなかったと弁明するため、「本当に稼がせる気だった」「結果的に稼げなかっただけ」と言い訳をされてしまいます。
理由4.飛ばし口座を使われている
詐欺グループから指定された振込先の口座も、首謀者や詐欺グループメンバー本人のものとは限りません。
いわゆる飛ばし用の口座が使用されてしまうと、振込先の口座から犯人の特定ができなくなります。
また、支払い先がLINEPayだった場合でも、飛ばし用のアカウントや連携口座が使用されていれば、犯人の特定が難しくなります。
このようなケースもあることを覚えておく必要があります。
LINEグループで騙された時の対処法まとめ
LINEグループで詐欺被害に遭った時の主な対処法は、以下の4つです。
- LINEのパスワードを変更する
- 証拠を保全する
- 警察に相談する
- 弁護士・司法書士に相談する
対処法1.LINEのパスワードを変更する
乗っ取り被害にあった場合、直ぐにパスワードの変更をしましょう。
このとき、連携しているメールアドレスも変更し、セキュリティを強固にしておくことで再被害に遭う可能性を低くできます。
パスワードを決める際には、詐欺者に推測されにくいようパスワード生成ツールの利用をおすすめします。
また、被害に遭っていなくても定期的なパスワードを変更することが大切です。
対処法2.証拠を保全する
犯人とのやり取りや送金履歴など、証拠の保全に努める必要があります。
メールやLINEなどのやり取りでも十分に証拠になるため、送金に使ったツールも記録を取っておくことが重要です。
また、相手が退会する前にプロフィールやIDの記録は取っておきましょう。
LINEのアカウントを削除すると、すべての友だちリストから非表示になり、アイコン画像も消え、アカウント名は「Unknown」と表示されます。
アカウントを削除される前にアカウント名やIDを記録しておくことが重要です。
対処法3.警察に相談する
警察への相談も対処法の一つです。警察の捜査により犯人が捕まれば返金請求できる可能性があります。
しかし、犯人が捕まっても返金請求は被害者自身が行う必要があります。
なお、警察は民事不介入の原則があるため、被害金の返金自体にはノータッチです。
対処法4.弁護士・司法書士に相談する
詐欺被害者は弁護士や司法書士へ相談することをおすすめします。
弁護士や司法書士は被害金の返金も担当し、刑事告訴もサポートしてくれます。
詐欺被害者の心強い味方となってくれるでしょう。
また、警察に相談する場合でも、弁護士などの専門家がついていると話を聞いてくれる可能性が高くなります。
まとめ
今回は、LINEグループで多発中の詐欺被害や傾向、返金要請が難しい理由、そしてLINEグループで騙された時の対処法について解説してきました。
LINEやLINEグループを連絡や情報収集で使っている人は大勢いるため、LINEグループを舞台とした詐欺は今後も増加していくものと思われます。
「LINEグループでの詐欺に引っかかったかもしれない」と少しでも不安に感じた時には、速やかに法律の専門家である弁護士や司法書士に相談しましょう。
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