出会い系詐欺被害の相談先4選と返金を諦めないための対処法

出会い系サイトやマッチングアプリで出会った相手とのやり取りに違和感を持っていませんか。

相手と実際に会えず、お金ばかり要求されると不安になるかと思います。

この記事では、出会い系詐欺の主な種類を紹介し、被害に遭った場合の相談先を4つお伝えしますので、最後までご覧ください。

出会い系詐欺とは

出会い系詐欺とは、出会い系サイトやマッチングアプリで知り合った異性に好意があるふりをして金銭を騙し取る詐欺のことです。

出会い系詐欺の被害が増え続ける理由は、コロナ禍が影響し、リアルな出会いよりもネット上の出会いが増えたからです。

出会い系サイトやマッチングアプリは、利用者同士が実際に会わなくてもやり取りができます。出会いの場を悪用する詐欺師が紛れ込み、利用者の増加とともに詐欺被害も増え続けているのが現状です。

詐欺師は真剣に出会いを求める人の気持ちを利用し、お金を騙し取ろうと悪意を持って近づきます。手口が複雑で巧妙なため、被害者が詐欺に遭っていることに気づきにくいのが特徴です。

出会い系詐欺の種類

出会い系詐欺の種類は、主に以下の4つです。

相手とのやり取りで思い当たるものがあれば、詐欺で間違いありません。

順に説明します。

ポイント購入、課金詐欺

出会い系サイトでターゲットに利用ごとのポイント購入や課金を促してお金を騙し取るのは、出会い系詐欺でよく見られる手口です。

健全なサービスのマッチングアプリでは利用料が月額なのに対し、詐欺サイトや詐欺アプリの多くではポイント制です。サイトやアプリの登録を解除したくても、解約料が高額なため利用をやめられません。

知り合ったサイトやアプリのやり取りをするうちに、詐欺グループが運営するサクラサイトに誘導されます。誘導先のサクラサイトでは、メッセージのやり取りをするためのポイント購入や課金を詐欺師から要求されます。

初めは少額だったのが、やり取りを継続したくて払い続けるうちにいつの間にか高額になり、借金を抱える場合も少なくありません。

やり取りしている相手は、出会った異性と共犯のサクラサイトを運営する業者である可能性が高く、実際に会えることはありません。突然連絡が途絶え、初めて詐欺被害に遭ったと気づくことが多いでしょう。

副業詐欺

副業詐欺は出会い系詐欺の1種です。

「簡単に稼げる」といった謳い文句で副業を紹介し、高額な講座や教材費を騙し取ります。

出会い系サイトやアプリでよくある副業詐欺では、知り合った異性から早い段階でLINEのやり取りを促され、副業の話を持ちかけられるのが特徴です。

多くのマッチングアプリで副業への勧誘行為は禁止されているため、詐欺師はアカウントを削除されないようにLINEに誘導したがります。

詐欺師は「〇〇しただけで1か月で100万円稼げた」「本当は誰にも教えたくないけれどあなただけは特別」といった言葉で勧誘し、存在しない副業を紹介してきます。

副業詐欺の特徴は、初期投資としてシステム利用料や登録料、教材費などを請求され、事前に高額な支払いを求められることです。
申し込みが完了すると相手と連絡が取れなくなり、教材自体も届かない可能性があります。

投資詐欺

投資詐欺も被害が多い出会い系詐欺の1つで、「必ず儲かる」と言ってニセモノの投資話を持ちかけ、お金を騙し取る手口です。

出会い系サイトやマッチングアプリでよく見られる詐欺師の特徴は、派手な生活スタイルや年収を提示し、投資で儲けているアピールをしてくることです。

投資勧誘は、マッチングアプリでは禁止のため、知り合って早い段階でLINEに誘導されます。LINEでのやり取りが始まると頻繁に投資話をもちかけられ、自身の成功話として偽の運用データを見せられることもあります。

初めは少額の投資を促し、実際に利益が出たとターゲットが勘違いしたところでより高額の投資を促すのも投資詐欺の特徴です。

高額の投資をした後、相手と急に連絡が取れなくなり、詐欺に遭ったと気づくパターンが大多数を占めます。

恋愛ロマンス詐欺

恋愛ロマンス詐欺も出会い系詐欺の1種で、恋愛感情を利用して金銭を騙し取る手口です。

出会い系サイトやマッチングアプリでは、詐欺師がターゲットに早い段階で過剰なほどの好意を示します。早く恋愛関係に発展させ、判断を鈍らすことで騙しやすくするためです。

ある程度恋愛関係が築けたら、個人情報を聞き出そうとしたり金銭を要求してきたりします。
「2人で住むマンションの頭金を出してほしい」「病気の治療費を援助してほしい」などと言われ、疑うことなく高額のお金を支払ってしまうケースが多いです。

相手と会う約束をしても、何かと理由をつけて断られ、実際に会えることはありません。一度も会うことなく高額なお金を騙し取られたまま、連絡が取れなくなります。

出会い系詐欺被害の相談先4選

出会い系詐欺被害に遭った際におすすめする相談先は、以下の4つです。

詐欺に遭ったと気づいたら、経済的ダメージとともに精神的ショックも大きいかと思います。ひとりで悩まず、適切な相談先を見つけましょう。

警察相談専用電話「＃9110」

出会い系詐欺被害の相談先の1つに、警察相談専用電話「＃9110」があります。

相談は平日のみの対応となりますが、全国どこからでも、電話をかけた地域を管轄する警察本部につながります。

出会い系詐欺被害に遭ったことを相談でき、相談内容によって法テラス、消費者相談センターなど利用すべき関係機関の案内をしてもらえるでしょう。

ただし、被害額の返金については動いてもらえません。詐欺被害に遭った際に、連絡しやすい身近な相談先として利用してください。

参考：相談ホットラインのご案内｜警視庁

サイバー犯罪相談窓口

サイバー犯罪相談窓口も出会い系詐欺被害の相談先の1つで、警察にある相談窓口です。
ネットワークを介しての犯罪はサイバー警察の管轄となり、サイバー犯罪相談窓口をとおして通報と相談ができます。

サイバー犯罪相談窓口は不正アクセス被害やSNSでの誹謗中傷などの相談で主に利用されますが、出会い系詐欺はインターネットに関わる被害が多いため、相談可能です。

サイバー犯罪相談窓口は各都道府県の警察に設置されているので、最寄りの相談窓口を利用してください。

参考：相談窓口｜警察庁Webサイト

司法書士

出会い系詐欺の被害に遭った場合は、司法書士に相談するのも良いでしょう。司法書士に相談することで、被害に遭ったお金が返金される可能性があります。

法務大臣から認められた「認定司法書士」なら、詐欺被害者の代理人として詐欺師に返金請求が可能です。

司法書士が被害内容をクーリングオフの対象と判断した場合は、クーリングオフの内容証明や契約解除の申込書の作成を依頼できます。

返金請求できるのは被害額が140万円以下の案件に限定されますが、詐欺被害に詳しい司法書士は被害回復の実績も数多く、頼りになる相談先の1つです。

弁護士

出会い系詐欺被害の相談先のなかで最もおすすめなのは、弁護士です。出会い系詐欺に精通した弁護士に相談することで、詐欺被害に遭い騙し取られたお金が返金される可能性が高まります。

弁護士は被害額に関係なく、被害者に代わって詐欺師に返金請求が可能です。代理人として詐欺師とやり取りしてくれるため、精神的苦痛も軽減されるでしょう。

出会い系詐欺の被害によって借金を抱えた場合は、債務整理といった今後のアクションプランも弁護士に提案してもらえます。

弁護士へ相談する前に詐欺師の情報を整理し、被害の証拠を揃えておくことで返金交渉がスムーズに行われ、早期解決が望めます。

被害に遭った場合の返金方法3選

出会い系詐欺の被害に遭った場合の返金方法として、今回紹介するのは以下の3つです。

詐欺に遭ったと気づいたら返金は可能か、被害が高額であるほど心配になるかと思います。
諦めずに、できることから動いてください。

チャージバック制度を利用する

出会い系詐欺で、相手にクレジットカード払いをした場合は、チャージバック制度を利用して返金できる可能性があります。

チャージバック制度とは、クレジットカード会員が利用代金の支払いに同意できない場合に、カード会社が売上を取り消すことです。

カード会員がカード会社へ異議の申し立てをし、取引内容がチャージバックの適用事由として認められた場合、返金されます。

ただし、チャージバック制度は法に定められたものではなく、VISAやMastercardなど国際ブランドの裁量で可否が決まります。

チャージバック制度の期限は取引日から120日程度ですので、詐欺被害に気づいたら速やかにカード会社に連絡をしましょう。

詐欺相手の口座を凍結する

詐欺相手の口座を凍結するのも、出会い系詐欺に遭った場合の返金方法の1つです。

詐欺師が振り込むよう指定した金融機関に連絡し、詐欺被害に遭ったことを伝えてください。金融機関が内容を精査し、犯罪に利用された口座と認められれば「振り込め詐欺救済法」に基づいて口座を凍結してもらえます。

詐欺師がお金を引き出す前に口座を凍結できれば、残高を上限として返金される可能性があるので、金融機関に被害回復分配金の申請をしましょう。

ただし、口座残高を分配するため、申請者が複数人であれば全額返金は期待できず、残高が1,000円未満の場合には「振り込め詐欺救済法」は適用されません。

口座凍結は返金されるまでに約半年かかるため、早期解決は困難です。

弁護士に返金交渉を依頼する

出会い系詐欺被害に遭った場合は、弁護士に返金交渉を依頼することで返金の可能性が高まります。

弁護士が代理人となって詐欺師に返金交渉するため、被害者の負担も軽減されるでしょう。

詐欺事案に強い弁護士なら、詐欺師の情報や被害の証拠を用いて和解に向けスムーズに動いてくれます。

弁護士による詐欺師との交渉例は、以下の2つです。

弁護士による返金交渉は、訴訟といった法的なやり取りを拒む詐欺師に圧力を与えられるため、返金に応じさせやすくなります。

交渉次第で、慰謝料を上乗せして返金請求できる可能性があります。

出会い系詐欺被害に遭ったときの返金は弁護士に相談

出会い系詐欺に遭ったときの返金は、弁護士に相談するのがおすすめです。

出会い系詐欺の被害者は自分にも落ち度があると感じ、周囲に知られたくないという思いから泣き寝入りするケースが後を絶ちません。

出会い系詐欺の特徴を熟知し、被害解決案件数が多い弁護士なら、経験を活かしてスムーズに返金へと動いてくれます。

弁護士には守秘義務があるため、情報が漏れることはありません。無料相談が可能なところもあるので、気負わず相談してみましょう。

当サイトでも、詐欺被害に強い弁護士事務所を紹介していますので、ご一読ください。